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【本の紹介できるかな】書籍「知的障害/発達障害のある子の育て方」

この記事ではきちほーしが読んだ本についてお話します

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きちほーしの子供(以下、きちの)は知的障害があります。

子供の教育支援のためと、

ブログネタを兼ねて、

知的障害者教育の本を読んでみました。

前回も発達障害者向けの本を紹介していますので、

興味があるかたはご覧ください。

文字だらけの本は苦手なので、

イラスト多めの本を厳選しております。

今回の書籍は、

「知的障害/発達障害のある子の育て方」

です。

就学前のお子さんを持つ親御さんが読者の中心にした本だと思いますが、

基本的な考え方はお子さんが就学後でも十分に通用する話だと思います。

知的障害/発達障害のある自分の子供をどう育てればいいか?

についてお悩みの親御さんにお伝えいたします。

書籍「知的障害/発達障害のある子の育て方」

概要: 障害児の特性や将来・子供とのかかわり方や困った行動への対処について説明しています。

ただし、一言で障害児といってもいろんな特性があり、一概に「これが正解」というのが言いにくいせいか、事細かな内容にはなっていません。

章立てレベルではこのような内容になっています。

  • 第1章「もしかしたらこの子は…」(きち注:障害の予兆について)
  • 第2章「知っておきたい知的障害・発達障害の特性」
  • 第3章「『これから』のことを見通しておこう」
  • 第4章「育ちを支える家庭でのかかわり方」
  • 第5章「『困った』に対処するヒント」(きち注:子供の困った行動への対処について)

対象読者: 主に就学前の知的障害/発達障害がある児童の親

第1章「もしかしたらこの子は…」

こういう行動をすると、子供の知的障害/発達障害の可能性が高い、ということについて書かれています。

下記は一例にすぎませんが、

  • 話しかけてもなかなか反応しない
  • 嫌いな食べ物が極端に多い
  • 自分の手じゃなくて他人の手でモノを持たせようとする

のような特定の行動をすると、障害の可能性が高いようです。

この障害をいち早く気づけることは重要だと思います。

きちの(きちほーしの子)は比較的軽い障害だったので、

きちほーしたちは自分の子に障害があるということを自分たちでは気づけませんでした。

運よく保育園の先生が気づいてくださいましたので、早い段階から療育や支援を受けたり、今後の教育プランを余裕をもって検討することができました。

ちなみに、

先生から「もしかしたらきちのちゃんはそうなのかも…」

と言われたときはショックでしばらく暗い気持ちになってしまいましたが、

今は親子で楽しく暮らしています。

第2章「知っておきたい知的障害・発達障害の特性」

冒頭でも触れましたが、一口に知的障害/発達障害といっても、

いろんな障害があります。

ここでは、

子供の育て方や関わり方の面で重要な知識である、知的障害/発達障害の特性について書かれています。

まず発達障害と知的障害がはっきりと分かれていて、

発達障害には、おおまかに以下の3つがあるようです。

知的障害は、知的の発達に遅れがある状態で、重度から軽度まであります。

ちなみに、ADHDやLDやASDという単語は以前から知っていましたが、

この本で分類を知ってから、きちJr.が通う支援学級の生徒たちを振り返ると、

確かにADHDASDぽいなーと思う子がいますね。

第3章「『これから』のことを見通しておこう」

知能発達や進学・就職についてのこれからについて書かれています。

以下、特にきちほーしが注目したポイントをピックアップします。

健常児と知能の差が小さくなることもある

きちほーしの一番の関心はコレです。支援者がいることは知っていますが、やっぱり自立できるようになってくれることが一番です。

p38.

「生活していくうえで必要な力は(中略)伸ばしていけます。」

p39.

「(最初は健常児と知能の差があるけど)差が小さくなることもある」

今はこれに希望をかけるしかありません。

ですが、 下記のことも考えておかなければいけません。

p38.

「知的障害の程度が重くても、その子に合う仕事ができるようになるケースが多くあります。」

p39.

「差はあるがその子なりの発達をする」

「その子に合う仕事」ってどんな仕事でしょうか?

夢見がちかもしれませんが、山下清のように、きちのの特徴を活かした仕事に出会えればなと思っています。

『助けがあればできること』が増えれば『できること』も増える

p41

大切なのは「今より少し」の積み重ね

「子供には『今できること』『助けがあればできること』『助けがあってもできないこと』があり、適切な支援で『助けがあればできること』が増えて『今できること』も増える」

「焦っても子供の発達は促せない」

きちほーしは、例えば髪を洗う時など、最初は「助けながら子供にやらせる」ということをしますが、早く子供を自立させたいと思うあまり、数日後には「助けずにやらせる」に移行してしまっています。

もしかしたら辛抱強く1年ほど「助けながら子供にやらせる」を続けて、子供が自分で「やる」というのを待った方がいいのかもしれません。

多くの障害児は高等教育へ進む

p48

中学卒業後は高等教育へ

「特別支援学校や特別支援学級に通う子供も、ほとんどは中学卒業後、進学しています」

障害ある子はほとんどが中卒だと思っていましたが、

高等専修学校・特別支援学校高等部・高等学校など、高等教育にも進学できるようです。

p49.

「知的障害がある子供の場合、特別支援学校高等部・高等学校などを出た後は、就労を目指すのが一般的です」

高校の後は就職になりそうです。

わが子はどんな子になっているのでしょうか。

卒業したらたぶん泣いちゃうなぁ…。

第4章「育ちを支える家庭でのかかわり方」

4章・5章がきちほーしが一番知りたかったことです。

家庭での関わり方に関するヒントが書かれています。

気が散って集中できない時もあるので、気が散りにくい環境づくりを

p55

周りの様子が気になり、落ち着かなくなることがあります。何か一つのことに集中させたい時は、気が散りにくい環境づくりを心がけましょう

  • 他の家族の動きが気にならないように壁の方を向かせる
  • 外の様子が見えないようにカーテンを引く
  • テレビを消す、照明の当たり具合を調節する など

確かにきちのは落ち着きません。

なるべく余計なものが視界に入らないようにしてはいましたが、壁の方を向かせるまではしていませんでした。

勉強の時はやってみようかな…。

イラストを使ってスケジュールを分かりやすく伝えよう

p58

「その日、どんな順番で何をするのかなどがわかるよう、スケジュールは子供にも明示しておきます。それぞれに具体的にイラストが添えてあると、子供のわかりやすさはさらにアップします。」

スケジュールを描いて伝える、というのはあまりやってきませんでした。

というのも、きちのは何かを見せようとすると思いっきりそこから目をそらそうとするので、描いて伝えるのもなかなか難しいのです。

自閉症の子は人と目を合わせられないといいますが、もしかしたらきちのは人の指先にも目を合わせたくないのかもしれません。

今ではその傾向も薄らいでいるようなので、やってみる価値はあるかもしれません。

禁句は「なんで」「どうして」「昨日も言ったでしょ」

p62

禁句は「なんで」「どうして」「昨日も言ったでしょ」

これは言っちゃいけないとは思っていても、つい出てきてしまう時があります。

「〇〇が壊れるから××しないように気を付けてね」と言った直後にガチャンとやっちゃうと「なんでだよ!!」と大声を張り上げてしまいます。

失敗しても何度も教えてあげて、昨日やっとできたと思ったら、今日また以前の失敗を繰り返したときに。

「こうしろって言っただろ!」と言ってしまいます。

もう少しイライラしないように、親自身のアンガーマネジメントをすれば禁句を使わずに済むかもしれません。

そのためには、たとえ既にできていることでも、失敗する時もあるもんだ、と思って見守ることが重要なのでしょう。

「スモールステップほめほめ大作戦!」難しくてもなるべくほめる機会を増やそう

p64

叱責より「スモールステップほめほめ大作戦」

叱責よりもほめることが大事というのはわかってはいますが、事後に子供が何をやらかしたのか分かった場合は、どうしても叱責になりがちです。

きちのは順番待ちができません。遊具を見つけるとパーっと走り出して気づいたころには順番を抜かしてしまっています。

そのたびに「順番を守りなさい!」というのですが、「順番を守る」の意味が分かっていないせいか、何度言っても守る気配すらありません。

なので毎回「順番守れ!」と叱責せざるを得ないのです。

ただ、このままではほめる機会が減ってしまいます。

きちJr.には態度で示すしたほうがいいかもしれませんね。

理解できていなくても順番を守れていたら「順番守れたね!」とほめて、

順番をはずれてしまったら「順番守ろうね!」と少し強めに言うのがいいのかな。

偏食の修正は「米一粒台以下の量」から開始

p68

食べない原因を探る(味・におい・舌触り)

ひと工夫して食卓に出す(細かく刻む・味付けや調理法を変える)

米粒1/4大からチャレンジ

口にできたらほめる

p69

食べる機会を増やしていけば、多くの場合、中学生になるころまでには食べられるものの幅が広がっていきます

きちのも例外ではなく、超偏食です。

これはやってみる価値がありそうです。

一番最初の「食べない原因を探る」がハードル大きそうですが。

楽しい感覚を得られる遊びに誘って、特定の遊びに執着しないようにしよう

p75

楽しい感覚を得られる遊びを増やす

(目や耳、皮膚で感じ取れる)感覚遊びは、提携発達の子供であれば1~2歳で楽しむ遊びです。発達がゆっくりな子供はその段階が長く続いているわけです。

水遊びばかりでなかなかやめないなどというときには、高い高いや、くすぐりっこなど、体を使った遊びに誘ってみましょう。

(中略)

特定の遊びだけに執着しにくくなります。

そういえばきちのはいまだにくすぐらせようとします。

感覚遊びがまだ好きなのかもしれません。

そして特定の遊びに執着するところもあります。

執着しすぎたらくすぐってみる、というのも手かもしれませんね。

第5章「『困った』に対処するヒント」

第5章については次の記事に書きたいと思います。