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【知的障害支援できるかな?】就労継続支援施設(A型・B型)とは? -知的障害者の働き方-

この記事では、就労継続支援施設(A型・B型)がどういうところかイメージしやすいように、きちほーしが理解したことを言葉を選ばずにお話します。

一般的な解説ページを読んでみたけど、言葉を選びすぎていて今ひとつイメージしにくいなーという方に読んでいただければと思います。

障害者の仕事

 

アイスブレイク

今週のお題「自分に贈りたいもの」)

アイスブレイクではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。

 

今週のお題は、「自分に贈りたいもの」です。

 

ちょっとやってみたいなーと思うことはあります。

それはだーれも知らない山の中で仕事してみるっていうのです。

実際は結構贅沢な出費になると思うんですけどね^^。

電源とかいろいろ装備を揃えないといけないし、山の中に自動車出勤するならガソリン代も無視できないし。

 

どーやってコスト低く実現しようか考えないといけませんねー。

 

はじめに

どーも!きちほーしです!

きちほーしの子供キチノは知的障害者です。

 

 

以前、知的障害者の進路について調査したところ、6割以上が「社会福祉施設等」に入所あるいは通所するとのことでした

以前調査したときはこの「社会福祉施設等」についてあまり良くわかっていませんでした。

 

そこできちほーしは「社会福祉施設等」について調査しました。

今回はいくつかある「社会福祉施設等」の就労継続支援施設(A型・B型)についてお話します。

 

就労継続支援施設とは?(きちほーし解釈編)

就労継続支援施設の解説ページは世の中にたくさんありますが、きちほーしが読んでみた限りどれもピンときませんでした。

(※)参考までにこの記事の最後に世間一般の解説を掲載します。

言葉を選びすぎて抽象的な言い回しになっているのか、イメージしにくいんですよね。

 

そこで、きちほーしがいろいろ調査した上で、言葉を選ばずに説明すると次のような言い方になります。

就労継続支援施設とは?(きちほーし解釈)

  • 障害者が集まって雑多な仕事をするところ
  • 福祉スタッフが仕事の監督・指導をしてくれる
  • A型はB型よりも収入が多くて高度な仕事をする

 

障害者が集まって雑多な仕事をするところ

就労継続支援施設では障害者が集まって雑多な仕事をします。

近隣の会社施設等で軽作業をすることもあります。

より具体的に言うとこんな感じです(きちほーし調査)。

  • 施設内作業
    • 空き缶つぶし・内職(カーネーション作成や100円商品の袋詰め)・ラベルはがしなど
    • データ入力・ソフトのテスト業務
    • クリーニングのたたみ作業
    • 弁当・パン・お菓子の製造・販売・配送
    • メダカ・グッピー・カブトムシの養殖・販売
  • 施設外作業
    • 近隣の会社施設の清掃作業
    • 近隣の会社倉庫の軽作業
    • 近隣のクリーニング工場のたたみ作業
    • 近隣の農家の除草・牛舎の掃除など

 

上に挙げたのは飽くまでもきちほーしが調査した限りの話です。

全国各地にある施設によって仕事の内容は異なるようです。

 

また、当施設は職業訓練も兼ねているようです。

ただ、きちほーしが調査した限り、訓練を終えてどこかに就職したという事例は見つかりませんでした。

福祉スタッフが仕事の監督・支援をしてくれる

福祉スタッフが仕事の監督・支援をしてくれます。

知的障害者は作業対象のモノの向きが違っているだけで理解できなくなるなど、ちょっとした変化で作業できなくなるようです。

福祉スタッフはそういったことに配慮して仕事の進め方をアドバイスしてくれたりします。

 

そして、これは調査不足で明示されている記事はないのですが、内職やデータ入力などの仕事の受注も福祉スタッフがやっているんじゃないかと思います。

A型はB型よりも収入が多くて高度な仕事をする

就労継続支援A型とB型の違いは、大まかに言うと以下のようになります。

項目 就労継続支援A型 就労継続支援B型
雇用契約 あり なし
仕事の内容 簡単~複雑な作業 簡単な作業
報酬 賃金(*1) 工賃(*1)
対象者の障害者 18-65歳 年齢制限なし
平均収入 約70,000円/月
約800円/1時間
約15,000円/月
約200円/1時間
事業所数 約3,700事業所 約11,000事業所
利用者数 約68,000人 約230,000人
利用料(*2) 最大37,200円 最大37,200円
就労継続支援A型とB型の違い

(*1)工賃とは、最低時給が保証されていない賃金のことです。

A型は雇用契約を結ぶので、最低賃金が保障されます。

(*2)利用料は世帯年収によって異なり、世帯年収300万円以下の場合は0円、600万円以下の場合は9,300円です。

非常に厳しい就労継続支援施設の実態

障害者の収入は生活保護レベル

「就労継続支援A型とB型の違い」でも書いてありますが、就労継続支援A型の平均月収は7万円・B型は1.5万円です。

生活保護の受給条件は世帯月収13万円以下(東京都の場合)なので、場合就労継続支援で働く障害者の多くは生活保護の対象になるでしょう。

以前は就労継続支援施設から1~2万円のボーナスも出ていたようですが、近年はコロナの影響で仕事の受注も減ってそれも出せないようです。

 

比較的収入の高い就労継続支援施設A型は経営が困難

A型施設の利用者(働く障害者のこと)の最低賃金が保障されているのですが、経営者はその分安定した仕事を受注しなければなりません。

そのためA型施設の経営がB型よりも困難であるケースが多いようです。

それだけ知的障害者には高収入の道も限られているのかもしれません。

(参考)障害者福祉施設の一覧

知的障害者の進路の6割強である「社会福祉施設等」は主に以下のとおりです。

施設 概要
療養介護 医療を要する障害者であって常時介護を要するものにつき、主として昼間に医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介護及び日常生活上の世話の供与を行う。
生活介護 常時介護を要する障害者につき、主として昼間、施設において入浴、排せつ又は食事の介護、創作的活動又は生産活動の機会の提供を行う。
自立訓練(生活訓練) 知的障害者精神障害者が自立した日常生活又は社会生活を営むことかのできるよう、一定期間、生活能力の向上のために必要な訓練等を行う。
就労移行支援 一般企業等への就労を希望する障害者に、生産活動その他の活動の機会の提供を通して、一定期間、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練等を行う。
就労継続支援A型 通常の事業所に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して行う雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練等を行う。
就労継続支援B型 通常の事業所に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して行う就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練等を行う。
障害者支援施設 施設に入所する障害者に、夜間や休日、入浴、排せつ又は食事の介護等を行う。
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)から抜粋

キチノはある程度自力で生活できているので、上記の中で関係しそうなのは自立訓練・就労移行支援・就労継続支援(A型・B型)だと思います。

(参考)就労継続支援施設とは?(一般的な説明編)

「就労継続支援施設とは?(きちほーし解釈編)」では、就労継続支援施設についてきちほーしの解釈でお話しました。

一般的には以下のように説明されていますので、ご参考ください。

就労継続支援とは、障害者総合支援法に基づく福祉サービスのひとつです。

企業などで働くことが困難な場合に、障害や体調にあわせて自分のペースで働く準備をしたり、就労訓練や仕事をおこなうことができます。

通常の事業所に雇用されることが困難な障害のある方に、就労の機会を提供するとともに、仕事やその他の活動を通じて、その知識および能力の向上を目指します。

 

「就労継続支援とは?A型・B型の内容・雇用契約・収入・対象者などを詳しく解説」LITALICOワークス

 

おわりに

いかがだったでしょうか?

この記事では、就労継続支援施設(A型・B型)がどういうところかイメージしやすいように、きちほーしが理解したことを言葉を選ばずにお話しました。

ここでは、この記事のまとめと、きちほーしが就労継続支援施設にやってみてほしいことについてお話します。

この記事のまとめ

きちほーしの解釈で就労継続支援施設について説明すると以下のようになります。

  • 障害者が集まって雑多な仕事をするところ
  • 福祉スタッフが仕事の監督・支援をしてくれる
  • A型はB型よりも収入が多くて高度な仕事をする

一方で就労継続支援施設で働く障害者の実態は非常に厳しいようです

  • 障害者の収入は生活保護レベル
  • 比較的収入の高い就労継続支援施設A型は経営が困難

就労継続支援施設にはテレワークに取り組んで欲しい

今回調査してみて分かったのが、就労継続支援施設の利用者は現場作業が多いです。

データ入力のような比較的テレワークに向いている作業も、施設の一室に集まって行っているようでした。

福祉スタッフによる監督・支援を受ける影響でそうなっているとは思います。

ですが、なんとかテレワーク環境で監督・支援できるようになってほしいというのが、障害者の子どもを持つきちほーしの願いです。

 

もしテレワークできるようになれば、就労継続支援施設が受注できる仕事の幅もグンと広がるのではないかと思うのです。