MENU

自己肯定力と他者肯定力を高める瞑想法の秘訣 - 書籍「一瞬で自己肯定を上げる瞑想法」2

ストレスや自己評価の低さに悩んでいる人にとって、自己肯定力と他者肯定力を高めることは重要です。

瞑想は、心と体を落ち着かせ、自己肯定感と他者への理解を深めるための実践的なテクニックです。

この記事では、瞑想の仕方・考え方についてまとめた書籍、「一瞬で自己肯定を上げる瞑想法」を要約し、読者の皆さんに自己肯定力と他者肯定力を高めるためのヒントを提供します。

前回は瞑想のトレーニングについてお話ししましたが、今回は瞑想の考え方として、自己肯定と他者肯定について詳しく探っていきます。

自己肯定力を高めることで自分自身と向き合い、他者肯定力を高めることでより豊かな人間関係を築いていきましょう。

自己肯定力を深める

自己肯定の大切さ

瞑想によって脳は休まりますが、ネガティブな自己否定感にさいなまれている状況では瞑想どころではありません。

自己否定とは、過ぎ去ったことを悩み、まだ見ぬ未来を憂い、目の前の物事に集中できなくなり、それがまた自己否定につながる悪循環の状態です。

自己否定を脱し、自己を肯定することでやっと瞑想に取り組めるようになります。

自己肯定の考え方

自己否定の悪循環を脱するには、ありのままの自分肯定することです。

自分の弱みを隠さず、弱みを見透かされることに怯えないようにします。

クヨクヨしたりイライラしたりなにかに怯えるようなネガティブな感情があっても、無理に気持ちを切り替えず、無理に前に進もうとしないことが自己肯定の第一歩です。

ネガティブな自分には自分が味方になってあげよう

例えば悲しいことを打ち明けた時、相手が「それは辛かったね」「大変だったね」と共感してくれると気持ちが楽になります。

相手が「早く忘れた方がいいよ」と言っても、悲しみが強いと忘れることもできないでしょう。

 

だからネガティブな気持ちが起こった時は、忘れようとするのではなく、自分自身で「辛かったね」「大変だったね」と受け止め、肯定してあげましょう。

自分のネガティブな兆候は自分が気づいてあげよう

「心身一如」という「心と体はひとつながりのもの」という考え方があります。

イライラは眉間や肩の緊張につながり、クヨクヨは呼吸の緊張や何とも言えない脱力感につながります。

これらのことに気づいたら、自身を肯定してあげましょう。

 

不安感も肯定しよう

不安感はネガティブなものではありません。危機を回避するために察知する能力です。

この不安感を邪魔者扱いして忘れようとすると、結果的にいうまでも不安でいることになります。

だから不安を感じたら次のように肯定しましょう。

「私は○○が不安です。でもこの不安感は邪魔者ではありません。これは危険回避能力なのです。」

怒りも肯定しよう

怒りも肯定しましょう。怒りは困難を乗り越え、悪い状況を好転させるパワーです。

ただしそのパワーは怒りを引き起こす原因ではなく、自分が起こっていることに意識を向けて肯定しましょう。

怒りが起こったらその怒りを鎮めようとせず、次のように肯定すると落ち着き、そのパワーを建設的なことに使えるようになります。

「私は頭にきている。イライラしている。これは自然な機能であり、この状況を好転させる私の才能だ。」

悲しみも肯定しよう

悲しみは、自分一人ではどうすることもできず、誰かの助けを必要とするサインです。

悲しい時は「それくらいでクヨクヨするな」と否定するのではなく、自分が今悲しいこと、自分が本当はどうしたいのか、に意識を向けて認めてあげましょう。

そして誰かに相談してみましょう。

疲れも肯定しよう

疲れは身体や脳が休息を欲しているサインです。

疲れたら自分の体に「よく頑張ったね」「大変だったね」とねぎらってあげましょう。

そして「私の身体、いつもありがとう」と感謝しましょう。

こうすると疲れも消えていくのです。

貪り(むさぼり)も肯定しよう

貪りとは、酒やギャンブルに依存するように、必要以上に湧き上がる快楽への欲望です。

「私は今、酒を欲しています。酒を飲みたいです。」

こんな風に貪りを肯定することが自己肯定の第一歩であり、肯定を続けることで貪りは成仏していきます。

ネガティブの原因ではなく自分のネガティブな気持ちを肯定しよう

人はついネガティブを引き起こす原因に意識が向かってしまってしまいます。

例えば理不尽な扱いをする相手や、無力な自分自身に対してです。

ですがそこに意識を向けてもネガティブが消えることはありません。

ネガティブを消すには、自分のネガティブな気持ちを肯定することがポイントです。

問題の先送りも肯定しよう

前節で書いたようにネガティブは、自分のネガティブな気持ちを肯定することで消えていきます。

しかしそれでもネガティブが大きすぎたり、どうしてもネガティブの原因を意識してしまったりして、消えてくれないこともあります。

そんな時は「今はまだ、肯定できる範囲が広くない」「今は未熟で、まだ手に負えない」と問題の先送りを肯定しましょう。

成仏と地縛霊

著者は自己肯定によってネガティブな感情が消えることを成仏と呼んでいます。

逆に自己否定によってネガティブな感情がいつまでも残ることを地縛霊と表現しています。

言い得て妙ですね。

他者肯定力を深める

他者肯定の大切さ

自己肯定は文字通り自己を肯定すること。

ただし、自己の肯定ばかりをして他者の迷惑を顧みないと、わがままが増長して社会で生きづらくなります。

ですので他者肯定力を深める練習も大切なのです。

他者肯定とは

他者肯定とは、自分を取り巻く環境に寛大になることです。

他者肯定のポイント

自分との違いを肯定する

他者肯定のポイントは、自分との違いを肯定することです。

他者が感じたことをそのまま尊重することです。

例えば自分が好きな映画を「面白くない」と言われても、自分との感じ方の違いを認めます。

自己肯定の「自己」を「他者」に置き換える

「自己肯定」の章で挙げたネガティブの肯定では、自身の不安感、怒り、悲しみ、疲れ、貪り、問題の先送りなどを肯定するお話でした。

他者肯定では、これを自身ではなく他者に置き換えるのです。

他者の不安感、怒り、悲しみ、疲れ、貪り、問題の先送りなどを肯定してあげましょう。

間違ってると思っても肯定してあげよう

他者のネガティブが理解できないこともあります。

話を聞いて間違っていると思った場合です。

ですが相手は自分と違う歴史、自分と違う考え方を持っているので、その人が抱いた感情を批判することは無意味です。

相手を受け入れたくなくても肯定してあげよう

また相手を受け入れたくない場合もあります。

しかし、そんな相手を受け入れることができたき、他でもない自分自身がとても穏やかな気持になれるのです。

ですので、肯定しづらかったとしても、自分のためにも相手のためにも、相手のネガティブな感情を受け入れてあげましょう。

他者否定の回避

他者否定の例

他者肯定を深めるには他者否定を知ることも大切です。

他者否定とは、相手の気持や言動について自分との違いを認めることができないことです。

他者否定の感情の例

他者否定の時、例えば以下の様な感情を持ちます。

  • 「なぜこの人は、たかがこれくらいのことで怒るのだろう」
  • 「なぜこの人は、何度言っても私の言うことを理解してくれないのだろう」
  • 「なぜ私は、この人にこんなひどいことを言われなきゃならないのだろう」

他者否定の行動の例

他者否定の時、例えば以下のような行動をします。

  • 相手の意見の粗を探そうと思考を巡らす
  • 相手を批判しようとする

他者否定のデメリット

他者を否定することで自分の行動を狭めてしまう

他者を肯定しようとしても「なぜ私がこの人を認めないといけないのか?」となかなか肯定できない場合もあるでしょう。

この時あなたは「あの人はこう動くべき、こう考えるべき」自分の価値観で相手を縛り付けようとしています。

これはあなたの視野をとても狭くし、自分自身の心を縛り付けて行動範囲を狭めてしまいます。

自分が楽しめない上に相手へのダメージはゼロ

自分の価値観で相手を縛り付けようとすると、そのことばかり気になって楽しいことを考えたり気持ちを切り替えることができなくなります。

そして、相手にネガティブな感情を持つ一方で、多くの場合その人にはなんのダメージもありません。

他者を否定することは、結局自分だけが損することになるのです。

負の連鎖

他者を否定すると、相手もそれを感じてこちらを否定します。

それを受けて自身もますます相手を否定し、負の連鎖になります。

こうなったら自分の心が穏やかでなくなり、ネガティブな心に支配されてしまいます。

他者否定の回避法 – 相手の意見・感情・性格を認める

他者否定を回避するためには、相手の意見をしっかり聞くことが大事です。

相手の粗を探したり、批判したり、自分の価値観で判断せず、相手が何を言いたいのか全力で聞いてみましょう。

そしてその人の意見・感情・性格を認めることに専念しましょう。

それができれば、感情的な議論になる率はおおきく減少します。

問題の先送りも肯定しよう

自己肯定の時と同様に、他者肯定も先送りしても良いと考えましょう。

いくら他者肯定が自分のためだとわかったとしても、それでも肯定できないときがあります。

そんな時は「私は未熟。だから今はまだ手に負えない」「今はまだ向き合わないほうがいい」と、問題を先送りすることも大切です。

その他

 

自己肯定につながる他者との比較

自分と他者との比較は、否定につながる比較と、肯定につながる比較があります。

自己否定・他者否定につながる比較は、他人を羨むような比較です。

あの人はあんなに美しいのに、この人はこんなに優秀なのに。

 

自己肯定・他者肯定につながる比較は、自分の個性や役割を見極めるための比較です。

あの人はあんなに優秀だ。でも私はこれができる。

 

自分に何ができて何ができないのかを見極め、その上でできることを全うすることが大切なのです。

何かをもらおうとすると自分が発揮できなくなる

例えば人前で講演する時、緊張したり怖気ついたりすることはよくあることだと思います。

この時頭の中では「好評を得たい」「恥をかいたらどうしよう」と不安になっていることが多いのではないでしょうか。

つまりこれは他人から「評価」をもらおうとしているのです。

このように他人から何かもらうことを意識すると、そればかりに気を取られて、自分の能力が発揮できなくなるのです。

自分が持っているものをただ差し出すことが自己実現の道

他人から何かをもらおうとする意識は捨て、自分が何を差し出せるかを意識しましょう。

自分が持っているちっぽけなものをただ差し出すだけです。

そうすることで、最大限の能力が発揮できるのです、

 

他人に何かもらおうと期待せず、自分が何をさしだせるかをただ意識することが、自己実現のポイントなのです。

まとめ

 

 

今回は瞑想の考え方として、自己肯定と他者肯定について詳しくお話しました。

自己肯定力を深めるには、自分が自分の味方になることが大切です。

自分のネガティブな感情・状態も忘れようとするのではなく、それを認めることでネガティブがスーっと消えていきます。

他者肯定力を深めるには、相手と自分の違いを肯定し、自己肯定と同じように相手を肯定することが大切です。

逆に他者を否定することは、自分自身の行動を狭め、かえって自分がネガティブな状況になります。

他者否定を回避するには、相手の意見・感情・性格を認めることが大切です。

そして、他人と比較して羨んだり妬むのではなく、自分にできることを見極め、自分が持っているものをただ差し出すことが自己実現のポイントです。

 

前回の瞑想トレーニングと、今回の瞑想の考え方。

この2つに取り組んで、おだやかな人生を過ごしていきましょう。

書籍概要

タイトル

一瞬で自己肯定を上げる瞑想法

発売日

2018/02/02

著者

綿本 彰

概要

瞑想のテクニックと、瞑想を深める考え方・捉え方をまとめています。

瞑想の作法をただやるのではなく、瞑想のゴールが何なのかについてもわかりやすく解説されています。

目次

  • 序章:瞑想で大らかに生きる
  • 1章:瞑想のきほん
  • 2章:自己肯定力を高める心のレッスン
  • 3章:他者肯定力を深める心のレッスン
  • 4章:ありのままを生きる

おまけ

今週のお題「レイングッズ」)

ここではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。

今週のお題は「レイングッズ」です。

 

在宅勤務なので平日もなかなか外出しないし、雨の日は車でお出かけなんかするので、レイングッズはなかなか買わないですね。

わが子にも昔はかわいい傘を買っていましたが、まともにささないので今は与えていません。

未だに雨に濡れるのが好きなんですよね~^^;。