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【本の紹介できるかな?】介護保険施設のサービスの現状2 居宅サービス・地域密着型サービス編 – 介護危機 ―「数字」と「現場」の処方箋3

このシリーズではでは、介護の諸問題について解説した書籍「介護危機 ―「数字」と「現場」の処方箋」について要約しつつ、時おり知的障害者支援とも比較してお話します。

そして前回の記事とこの記事では介護保険施設のサービスの現状についてお話します。

今回は、「居宅サービス」および「地域密着型サービス」についてです。

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アイスブレイク

今週のお題はてな手帳出し」)

アイスブレイクではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。

今週のお題は「手帳」です。

 

手帳のお題はまだ続くんですね^^;。

手帳もってないんですよねぇ^^;。

 

強引ではありますが、手帳的に使っているカレンダーアプリについてお話します。

きちほーしはJorteというカレンダーアプリを使っています。

これはPCでWebアクセスしても使えるのですが、最近気づいたことがあります。

 

それは、PCで入力した内容はスマホアプリに反映されない!

逆にスマホアプリで入力した内容をPCで確認することはできるのですが、その逆ができない!

なんで~?Jorteさんなんでそんな意地悪するの~?

なんとかして~!

 

はじめに

心配性のきちほーしが憂う!障害者支援施設は安心!?

どうも!きちほーしです!

きちほーしの子キチノは知的障害があります。

いずれ障害者支援施設などにあずける日が来るでしょうが、サービスの基盤である事業者の経営に無理が生じればサービスの低下につながります。

そこで心配性のきちほーしは、介護の諸問題について扱った書籍「介護危機 ―「数字」と「現場」の処方箋」を読みました。

障害者支援と介護は異なりますが、認知力や判断力が弱い人を支援するという点で共通しており、問題点も共通していそうだからです。

 

このシリーズでは、この書籍について、その概要と、きちほーしが参考になったところをピックアップし、要約して紹介します。

今回は介護保険サービスの内、「居宅サービス」と「地域密着型サービス」についてです。

本記事の範囲

この記事では第1章「介護業界の現場で起きていること」の1部を要約してお話します。

介護保険サービスの種類

介護保険サービスには以下の3種類があります。

  • 施設サービス: 介護保険施設のサービス
  • 居宅サービス: 介護保険施設以外のサービス
  • 地域密着型サービス: 市町村が指定・運営を行うサービス

居宅サービスの現状

介護保険では介護保険施設以外の介護サービスを居宅サービスと言います。

そのため有料老人ホームも施設によるサービスではありますが、介護保険施設ではありませんので施設サービスには分類されません。

書籍では居宅サービスをさらに分類し、施設を使ったサービスと、在宅のサービスの2つに分けています。

そしてさらに在宅のサービスも分類し、施設に一時滞在したり通所するサービスと、介護士・看護士が自宅に訪問するサービスとに分けています。

きちほーしはこれらを参考に居宅サービスを次のように分類しました。

  • 居宅サービス長期施設系: 利用者が施設を長期的に利用するサービス
  • 居宅サービス一時施設系: 利用者が施設を一時的に利用するサービス
  • 居宅サービス在宅系: 利用者が自宅で利用するサービス

居宅サービス○○系というのは全てきちほーしの造語です。

以下では居宅サービスについて詳しくお話します。

居宅サービス長期施設系

ここでは居宅サービス長期施設系についてお話します。

これは介護士が常駐する施設に利用者が居住するサービスです。

居宅サービス長期施設系は、介護付き有料老人ホームと、サービス付き高齢者向け住宅があります。

  • 介護付き有料老人ホーム
    • 24時間介護スタッフが常駐し、掃除や洗濯など身の回りの世話や、食事、入浴、排せつなどの介助サービスが受けられる介護施設(*きちほーし調査)
    • 都道府県の指定を受けているもの、受けていないものがある
  • サービス付き高齢者向け住宅
    • 国交省基準で設計されたバリアフリーの高齢者向け賃貸住宅
    • 職員が1日1回の安否確認を行う
    • 訪問介護事業所・通所介護事業所が併設されているケースが多い
    • 筆者の所見では「住み慣れたわが家・地域」とはかけ離れた印象のある施設もある

居宅サービス一時施設系

居宅サービス一時施設系の利用者は、基本的に在宅で介護を受けます。

居宅サービス一時施設系は、さらにショートステイとデイサービスに分かれます。

  • ショートステイ(短期入所生活介護
    • 介護対象者が一定期間施設に滞在する介護サービス
    • 普段在宅介護を受けていて、家の介護者の不在・休暇の際に利用すると良い
  • デイサービス(通所介護
    • 朝夕の送迎で施設に通う
    • 食事や入浴などの介助を受ける

これら2つのサービスはこれまでの介護報酬改定改訂によって単価がどんどん下げられ、多くの小規模事業所が廃止したそうです。

居宅サービス在宅系

居宅サービス在宅系は、介護士・看護士が自宅に訪問していろいろなサービスを提供します。

居宅サービス在宅系は、訪問介護訪問看護があります。

  • 訪問介護
    • ホームヘルパーが自宅を訪問し介護サービスを提供
    • 食事介助・排泄介助
    • 掃除・買い物・調理・洗濯などもある
  • 訪問看護
    • 定期的に看護師が自宅を訪問して医療的な管理を提供
    • 床ずれ処置、入浴介護など
    • 医師の訪問診療とセットになることが多い

これまでの介護報酬改定によって単価がどんどん下げられていきました。

そしてこれまで介護保険の給付対象だった「介護予防訪問介護」「介護予防通所介護」も介護保険給付から外されることになりました。

地域密着型サービスの現状

地域密着型サービスとは2006年に新たに開始された、市町村が指定・監督を行う介護保険サービスのことです。

(*きちほーし調査)地域密着型サービスはさらに、小規模多機能居宅介護と、定期巡回・随時対応型訪問介護看護に分類されます。

  • 小規模多機能居宅介護
    • 通所を中心とする小規模施設によるサービスです。
    • ショートステイもできます。
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
    • 介護・医療が連携して定期的な巡回や随時通報への対応を行うサービスです。
    • 1日複数回の利用が可能で、24時間365日対応です。
  • その他
    • 小規模多機能居宅介護と定期巡回・随時対応型訪問介護看護を組み合わせることも可能

定期巡回・随時対応型訪問介護看護については事業所側には収益性が低く、多くの事業者がサービスを廃止しました。

おわりに

まとめ

いかがだったでしょうか?

このシリーズでは、知的障害者支援の問題点を知りたいきちほーしが、似たようなサービスと思われる介護の問題点について調べています。

そしてこの記事では、介護問題について書かれた書籍「介護危機 ―「数字」と「現場」の処方箋」の中から、「居宅サービス」および「地域密着型サービス」の現状についてお話しました。

  • 居宅サービスの分類
    • 介護付き有料老人ホームのような施設がある居宅サービスは以下の3つがある(*)
    • 長期施設系: 介護士・看護士が常駐する施設に利用者が居住する
    • 一時施設系: 介護士・看護士がいる施設に利用者が一時的に滞在もしくは通所する
    • 在宅系: 介護士・看護士が利用者宅を訪問する
      (*)分類はきちほーしが書籍を参考に独自に分類
  • 居宅サービスの現状
    • 介護報酬改定改訂によって報酬単価がどんどん下げられ、以下のような影響が出た。
    • 一時施設系は廃止が相次ぐ
    • 在宅系の「介護予防訪問介護」「介護予防通所介護」は介護保険給付から外された
  • 地域密着型サービスの分類
    • 小規模多機能居宅介護: 通所を中心とする小規模施設によるサービス
    • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護: 介護・医療が連携して定期的な巡回や随時通報を行う
  • 地域密着型サービスの現状
    • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護は収益性が低く、多くの事業者がサービスを廃止

感想

前回は施設サービス、今回は居宅サービス、地域密着型サービスについてお話しました。

施設サービスは補助金により財政負担がかなり大きく、緊縮が進んでいることは前回お話しました。

居宅サービス一時施設系は廃止が相次ぎ、在宅系でも介護保険の給付対象から外されるサービスも出ました。

比較的新しい地域密着型サービスは、他のサービスより簡素な印象があります。

新しいということは行政は地域密着型サービスのような簡素なサービスに移りたがっているということだと思われます。

 

きちほーしには介護サービスの質がどんどん低下している印象を受けました。

 

この現状が介護だけの話ではなく障害者支援も同じなのではと思うのは、きちほーしが心配性だからでしょうか?

なんとかきちほーしの心配を払拭していきたい。

そのためにきちほーしに何ができるのか?考えていきたいと思います。

ではまた!

 

(参考)書籍概要

タイトル

介護危機―「数字」と「現場」の処方箋

発売日

2017/6/14

著者

宮本 剛宏

概要

介護人材の不足、行政の財源不足の2つの問題が叫ばれる今、介護の自己責任が問われはじめている。
大きな選択肢となるのは「自宅か施設(老人ホーム)か?」。
全ての人が「最期まで自宅で過ごしたい」という願いを実現できるわけではない。

介護業界における問題の本質を暴き、豊富な現場データと実体験をもとに、個人・行政・企業が取組むべき処方箋を提言。

目次

◆第1章 介護の現場で起きていること―介護職の声と顧客データから何がわかるか―
◆第2章 なぜ、介護職12万人、財源1.5兆円が不足するのか
◆第3章 毎年5割成長する介護企業の秘密
◆第4章 こうすれば介護の人材・財政不を解消できる
◆第5章 それぞれの「希望」をかなえるビジネスモデル