このシリーズではでは、療育の書籍「誤学習・未学習を防ぐ! 発達の気になる子の「できた! 」が増えるトレーニング」についてグッと要約してお話します。
発達の遅れで子どもの困った行動にお悩みの親御さんはぜひご参考ください。
なお、紹介書籍には説明が省略されているところも多々あるので、随時きちほーしの解釈を追記している場合もあります(追記していることは明記しています)。
ご了承ください。
今回は障害ある子のしつけの仕方に関する話です。
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アイスブレイク
(今週のお題「人生で一番高い買い物」)
アイスブレイクではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。
今週のお題は、「人生で一番高い買い物」です。
人生で一番高い買い物といえば、ほとんどの人がそうでしょうがやっぱり家です。
「リベ大」などでは「賃貸のほうが安い」と言っていましたが、きちほーしの場合は買ったほうが安いと判断して買いました。
だから経済的には良い買い物をしたとは思います。
でもコロナ以降在宅勤務になって「買わなくても良かったな」と後悔しはじめています。
今ならどこに住んでもなんとかやれちゃうんですよね。
賃貸なら障害者福祉の発達した街に引っ越すなんてこともできたでしょうに。
でもなんとかうまくやれる方法があるはず!
頑張って検討しよう!
はじめに
どうも!きちほーしです!
障害ある子に限ったことではないでしょうが、大人が何度叱ったり注意しても子どもが同じことを繰り返すことってありませんか?
きちほーしの子どものキチノもそんな感じです。
注意はするのですが、理解しているのかどうかわからないし、聞いてすらいないように見えます。
そのため「障害があるから仕方ない」と言い訳で終わってしまい、それが問題であることすら忘れてしまっているのが正直なところです。
障害ある子の親御さんも似たような悩みを持っているのではないでしょうか?
このシリーズでは、書籍「誤学習・未学習を防ぐ! 発達の気になる子の「できた! 」が増えるトレーニング」についてお話します。
そしてこの記事では、その中から障害ある子のしつけ方に関する章の中から、きちほーしが参考になったところを要約(※)して紹介します。
(※)著作権を侵害する恐れがありますので、あえてきちほーしが要約します。
なお、紹介書籍には説明が省略されているところも多々あるので、随時きちほーしの解釈を追記している場合もあります(追記していることは明記しています)。
ご了承ください。
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本記事の範囲
この記事では2章「心を育て、「わかった」「できた」を増やすトレーニング&療育」の1部について要約してお話します。
しつけする大人の心構え
ここではしつけの心構えについてお話します。
ちなみに以前の記事でお話した「療育をする大人の心構え」と似ていますが、以前の記事でお話したのは指示の仕方に関する心構えです。
今回お話するのはしつけの心構えで、少し異なります。
ポイントとなるのは次の3つです。
- 否定から肯定に変えて伝えよう
- 伝わるようにほめよう
- 「叱り」も伝わるように
一つ一つ説明していきます。
否定から肯定に変えて伝えよう
否定から肯定に変えて伝える。
これは障害ある子に限らず、すべての子どもをしつける時に言えることですね。
でも実際叱ろうとする時は「○○しちゃいけません!」と否定表現を使いがちだったりします。
うまく肯定表現に置き換えるにはどのようにすればいいのでしょうか?
まずは肯定表現を使う心がけから
まずは日頃から否定表現を肯定表現に置き換えるよう心がけるところから始めてみましょう。
例えばこんな感じに。
- 「机の上に上がるな!」→「椅子に座ろう」
- 「廊下を走るな!」→「廊下は歩こう」
- 「まだ教材にさわるな!」→「手はおひざに」
子どもが実行しようとしたらほめる
そして、言われたことを子どもが実行しようとしたらすかさずほめましょう。
普段から肯定表現を考えておく
普段から子どもの悪いところばかり見ているととっさの時に肯定表現が出てきません。
普段から肯定表現について考えておきましょう。
例えばこんな感じ。
- 多動 → いろんなことに興味がある
- 動かない → どっしり構えている
- 口答えをする → 自分の意志を持っている
子どもを責める前に一呼吸置こう
うまくいかないとつい子どもを責めがちです。
でも責める前に一呼吸置いて、「指示がよくなかったかも」と自分の行動を振り返ってみましょう。
伝わるようにほめよう
子どもを伸ばすにはほめることが大事。
おそらく多くの人はそれを理解していると思います。
ですが障害ある子をほめるにはもう少し注意が必要です。
そもそも障害ある子は「ほめ」に限らず大人が言っていることが理解できていなかったり、聞いていないことがよくあります。
伝えるためには大人が工夫していると思います。
「ほめ」も同じです。
どうほめるか?何をほめるか?
子どもに伝わるように工夫してほめましょう。
子どもの注意が向いてからほめよう
ほめる前に、まず子どもの注意をこちらにひきつけます。
名前を呼んだり、大げさに身振りしたり、「これから大事なことを言います」と前置きしたりですね。
こちらに注意が向くのを待ってほめると良いです。
小さなことからコツコツとほめよう!
大人には当たり前と思うような、ちょっとやればできることも見逃さずほめましょう。
結果だけでなく過程もほめるようにするとなお良いです。
子どもが頑張っていること、文句言わずに耐えられたことなど、「がんばったね」「よく我慢したね」とほめましょう。
子どもが納得できるようにほめよう!
ほめても喜んでない時は、ほめ方に納得できていない場合があります。
できてないことを「上手!」とほめても戸惑うんですね。
とってつけたようにほめるのではなく、納得できるほめ方を心がけましょう。
「叱り」も伝わるように
例えば子どもが他の子のおもちゃを取り上げてしまった場合、「ごめんなさい」と言わせただけで終わっていませんか?
もしその子が叱った後も同じことを繰り返していたとしたら、なぜ叱られたか理解できていない場合があります。
叱られた理由を理解出来ていない状態では、ただ謝らせて終わっても同じことを繰り返すだけなのです。
そればかりか何度も叱り続けると「なんで自分ばかり怒られるの?」と自尊心を失います。
なぜ「叱り」によって子どもの行為を止めさせたのか、その意図が子どもに伝わるように叱りましょう。
まず冷静になろう
叱ろうとする場面では、子どもは大声で泣いたり興奮したりしているでしょう。
そうなると大人もイライラして感情に任せた言い方になりがちで、子どもには大声で怒鳴られたという印象しかありません。
叱る前に一呼吸おいて、まずは冷静になりましょう。
子どもの行為の背景を考えよう
子どもがなぜそのような行為をしたのかを考えることで、その子の気持ちに寄り添うことができます。
おもちゃを取り上げてしまったのは、そのおもちゃが欲しかったのか、それともちょっと触ってみたかっただけなのか。
そうすると「ほしかったんだね。でも返そうね。」と、子供の気持ちに寄り添った上で叱ることができます。
子どもの注意が向いてから叱ろう
「ほめ」の時と同様に、子どもの注意を大人に向けてから叱りましょう。
子どもを大人と向き合う姿勢をとらせるなど、子どもが他に注意をむけさせないようにします。
なお、子どもは叱られることがわかっていますから、目を合わせようとしないことはあらかじめ想定しておきましょう。
叱った後にフォローしよう
叱った後はもちろんフォローが必要です。
次に同じシチュエーションになった時、子どもがどうすればよかったのか大人がしっかり導いてあげましょう。
例えば、おもちゃを取り上げてしまったら大人が謝る姿勢を見せたり、「貸して」と言う練習をしたりですね。
叱りのルールを決めておく
同じ件でお父さは叱ったけどお母さんが叱らなかったりすると、子どもは混乱してしまいますね。
なので、家族の中でどんな時に叱るのかルールを決めておいたほうが良いです。
例えば、次の3つの場合に叱る、とか。
- 命にかかわるような危険なこと
- 人の迷惑になるようなこと
- 家族のルールやマナーに反すること
(参考)キチノの場合を考えてみた
きちほーしも子どものキチノに、叱りはしませんが注意はよくします。
そしてその注意がちゃんと理解されないので諦めてしまうことがよくあります。
例えばキチノは公園の遊具で割り込みをよくします。
その場合きちほーしは「ダメだよ」と言って力技で阻止するのですが、キチノはそれでその遊具から離れてしまうことがよくあります。
おそらく、割り込んだことではなく、その遊具で遊ぶことを「ダメだよ」と理解しているんじゃないかと思います。
そして割り込みに関しては未だにわかっていません。
なので次からはこんな風にしたらいいのかもしれませんね。
- (列を指さしながら)「この列のいちばん後ろに並ぼうね」と言って一緒に並ぶ。
- 待っている間に「前の子が終わったら使っていいからね」と何度も言う。
- そして実際にできたら「ちゃんと順番待てたね!」とほめる。
ちゃんと丁寧に導いてあげることが大事なんでしょうね。
おわりに
いかがだったでしょうか?
今回の記事は、障害ある子のしつけの仕方についてお話しました。
ポイントはこんな感じです。
- 普段から否定表現を使わず肯定的に伝えるように心がける
- 「机の上に上がるな!」→「椅子に座ろう」
- 「廊下を走るな!」→「廊下は歩こう」
- 子どもに伝わるようにほめる
- 子どもの注意を自分に向けて「ほめ」が伝わりやすいようにする
- 小さなことでもほめる
- 子どもが納得できるようにほめる(できていないのにほめても子どもは納得しない)
- 子どもに伝わるように叱る
- 感情的にならないよう、叱る前は冷静になる
- 子どもの行為の背景を探り、子どもの注意を向けてから叱る
- 叱った後は、どうすればよかったのか導く
これらを心がけることで、子どもはよりよく成長していくんじゃないでしょうか。
次回はコミュニケーション関連の療育についてお話します。
(参考)書籍概要
タイトル
誤学習・未学習を防ぐ! 発達の気になる子の「できた! 」が増えるトレーニング
著者
橋本 美恵, 鹿野 佐代子
概要
この本は、数や時間、お金の概念など社会で生活するための具体的な方法をイラスト入りでわかりやすく説明してくれています。
目次
【目次】
1章●「誤学習」「未学習」が大人になってから困る原因に?
(1)発達障害の大人の相談からわかること
(2)成長してから、行動を変えるのは難しい?
(3)子どもへの関わり方、この方法で大丈夫?
2章●心を育て、「わかった」「できた」を増やすトレーニング&療育
・「座って学ぶ」ができると学習がスムーズになる
・「食べる」方法を工夫して偏食を減らそう
・数の世界へようこそ! 数字の並びを覚えよう
・1~10のタイルを3回並べて、「位」の理解につなげよう
・お金を「持って」「使う」は自立の第一歩
・時計を作って「時間」と「生活」をつなげよう
・困った時に「手伝って」を伝えられるようになろう
・自分の物と他人の物の区別を身につける
・折り紙の「やっこさん」で指先の感覚を磨く
・字と字を合わせてひらがなを学ぼう
・「料理」には子どもの力を伸ばす要素がいっぱい
・「片足立ち」は自分でズボンや靴を履くチャレンジ
・和式トイレも怖くない! 「あひる歩き」
・走りながらやり遂げる力を身につける「マラソン」
3章●発達障害のある子の子育て、よその家族はどうしている?
・「発達障害」と診断されて
・イライラと自己嫌悪
・何気ない言葉が辛い……
・療育への一歩を踏み出して
・中学生・高校生になったら