どーも!きちほーしです!
これまで人気ブロガーさんを調査してきましたが、何人かの人はエッセーなど自分語りをしている方もいました。
中には「自分語りしないと信用を得ることはできない!」という人もいたので、きちほーしも自分語りをしてみたいと思います。
今回は、きちほーしの子供、きちの(仮名です(笑))に関するお話です。
はじめに: きちのの将来が心配!
きちほーしの子供、きちのは知的障害児です。
幸い身体障害を伴うほどの重度ではありませんが、かなり成長した今でもろくに会話もできません。
将来がとても心配です。
どうすればきちのは幸せに生きていけるのでしょうか?
- うちの子は就職できるの?
- うちの子は結婚できるの?
- うちの子は独立できるの?
- 自分たちの死後はどうなるの?
きちほーしの心配事は、今思いつくだけでもこれだけあります。
これはきっと知的障害児の親たちの多くが抱える心配事だと思います。
この記事では、知的障害児きちのの親であるきちほーしが、きちのに関する心配事を整理していきます。軽く調査もします。
そして後日、知的障害者の現状についてより深く調査します。
そしてさらに後日、きちのの将来についてきちほーしに何ができるかを考えていきたいと思います。
今回の記事では、心配事のうち「就職」と「結婚」についてお話します。
うちの子は就職できるのか?
まずきちのが就職できるのか?というところが気にかかります。
現状を調査してみました。
知的障害者の就職率は60%以下
厚労省の令和元年度 障害者の職業紹介状況等を参考に、知的障害者の就職状況を調べてみました。
これによると、知的障害者の就職率は59.4%だそうです。
詳細は下表の通り。
項目 値 ①新規求職申込件数 3.7万件 ②有効求職者数 5.0万人 ③就職件数 2.2万件 ④就職率(③/①) 59.4%
中学・高校新卒者の就職内定率は80%以上
比較対象として健常者の就職率はどうなのでしょうか?
知的障害者の多くは中卒・高卒でしょうから、そこの就職内定率と比較してみました。
参考にするのは「令和元年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(厚労省)」です。
これによると、同年度の3月末時点での中卒の就職内定率は84.4%、高卒の就職内定率は99.3%です。
詳細は下表の通り。
項目 中卒 高卒 求職者数 537人 16.8万人 就職内定者数 453人 16.7万人 求人数 1696人 48.4万人 就職内定率 84.4% 99.3%
さっきの知的障碍者の就職状況とこの高校・中学新卒者の就職状況の統計ですが、項目の名前も内容も微妙に違うようですね。
同じ厚労省なのになんで統計のとり方を合わせないんですかねぇ?^^;。
それはともかく、知的障害者の「就職率」と中卒・高卒者の「就職内定率」が同意だとすると、知的障害者の状況は良くないようです。
しかも一口に知的障害といっても軽度から重度まで色々あります。
就職できた知的障害者の多くが軽度障害者であることは想像に難くありません。
うちの子は結婚できるのか?
知的障害者の未婚率はほぼ100%
平成25年度の調査結果になりますが、知的障害者の未婚率は96.7%だそうです(参考「障がい者の結婚に関する意識調査」。障がい者総合研究所)。
ほぼ全員ですね。
そして繰り返しになりますが、一口に知的障害といっても軽度から重度まで色々あります。
結婚できた知的障害者の多くが軽度であることは想像に難くありません。
障害が結婚生活の支障になると思う理由は「遺伝」「収入」「コミュニケーション」
同調査では身体障害者・精神障害者が結婚の決断や結婚生活の支障になると思う理由について、自由回答を得ています。
知的障害者のアンケートがないのはおそらく回答できないからだと思います。
ここでは精神障害者の回答から知的障害者に近いものをピックアップしていきます。
ご結婚を決断、または結婚生活を送る上で、あなたの障がいは何らかの支障になりましたか?
もしくはなると思いますか?
- 発達障がいなので相手に理解されない。遺伝のことなども考えると相手や子孫にこの障がいを押し付けることが良いとは思えない(40 代/男性)
- 自分は発達障がいでコミュニケーションに問題があり、知らず知らずのうちに相手を傷つける場合がある(30 代/男性)
- 対人関係において勘違いや不愉快にさせてしまうことが多く、交際相手にも同じことをしてしまうと思うので(40 代/男性)
- 仮に誰かと付き合っても障がいをカミングアウトすれば別れに繋がりそう。遺伝するかもしれない障がいだから結婚はしてくれなさそう。子供がいらない人を探すしかない(20 代/女性)
- 対人恐怖により外出を今は避けたいなど、理解がないと付き合うまで至らないと思う(40 代/男性)
- 先の約束をしても、その日の体調を見ないと約束を守れるか分からない(30 代/男性)
- お相手を養っていけるだけの収入を確保できない(40 代/男性)
- 自分の障がいで、好きになった人の人生にハンディを加えたくないから。また、自分の収入が低いため、結婚を考えた交際は躊躇するから(30 代/男性)
近いものからちょっと遠いものまでピックアップするとほぼ全部になりました^^;。
これらの回答を見ると回答者の精神障害者は、健常者との結婚を想定してこれらの回答をしていると思われます。
ザッとまとめると「遺伝の不安」「収入の不安」「コミュニケーションの不安」が主な理由のようですね。
これらは精神障害者の回答ですが、知的障害者にも共通するところがあるように思われます。
おわりに: やっぱりきちのの将来が心配
最初「就職が心配!」とか「結婚が心配!」と漠然とした不安がありました。
それで「イメージで心配ばかりしてても良くない。ちゃんと現状を知らなきゃ」と思って就職率や結婚率を調べてみました。
やっぱり心配な結果になりました^^;。
でも憂いてばかりでは何も変わらないと思うのです。
きちののために何かできることはないのでしょうか?
馬鹿な思いつきでしかないですが、きちほーしは妄想を描いています。
きちのの得意な一芸をみつけて、それを活用できる場があるんじゃないかとか。
健常者とは違う、きちのならではの幸せな独立の仕方があるんじゃないかとか。
色々検討していきたいと思います。
これ余談なんですけど…
ここでは記事の本筋からちょっと外れた余談についてお話します。
章のタイトルはか◯いたちさんのあの番組名からですw。
「有効求職者数」の意味がわからない
今回厚労省の令和元年度 障害者の職業紹介状況等を読んでみましたが、「①新規求職申込件数」と「②有効求職者数」の意味がよくわかりません。
気になったので定義を調べてみました。
この資料では「新規求職申込件数」については書かれていました。
ただし、「有効求職者数」についてはそのものの定義は見当たらず、「月間有効求職者数」が定義はありました。
「月間」を「年間」に読み替えれば「有効求職者数」の定義になりそうです。
定義は以下のようになります。
- 新規求職申込件数: 期間中に新たに受け付けた求職申込みの件数を
- 月間有効求職者数: ハローワークにおいて、当月の新規求職申込者数と、前月から繰り越された求職者数の合計
「月間」から「年間」に読み替えると、「有効求職者数」とは、新卒者と就職浪人の総計という意味なんでしょうか?
そうすると新たな疑問が生まれます。
「新規求職申込件数」が「有効求職者数」よりも少ないのはなぜでしょうか?
「有効求職者数」が5万人いるなら、「新規求職申込件数」は5万件以上あると思うのですが??
もし「新規求職申込件数」が新卒の申込件数だけを表しているとするとちょっと怖いことになります。
なぜなら、就職率=就職件数÷新規求職申込件数、なので厚労省は就職浪人を無視した指標だけを気にしていることになるからです。
ホントの意味はなんなんでしょうねー。