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「宇宙兄弟」で学ぶチーム運営のポイント:完璧なリーダーを超える理想的なチームのあり方 - 書籍「宇宙兄弟『完璧なリーダー』は、もういらない。」ポイントピックアップ3

 「宇宙兄弟」は、夢を諦めずに努力し続ければ、どんな困難も乗り越えられることを教えてくれる漫画です。

しかしこの物語は、組織運営においても多くの価値ある教訓を秘めています。

本シリーズでは、あなたのリーダーシップを変革し、理想的なチームを築くための方法について、書籍「宇宙兄弟『完璧なリーダー』は、もういらない。」から抜粋したポイントを厳選してご紹介します。

この書籍では、完璧なリーダーシップを超えて、より意義のあるアプローチを模索しています

前回までは、これからの時代にふさわしいリーダーのあり方についてお話ししました。

今回は組織運営のポイントに焦点を当てて探求していきます。

本記事では、賢者風リーダーと愚者風リーダーが発揮しやすい組織の違いについて探っていきます。

また、リーダーは嫌われ役を買わなければならないのかという疑問に対してもお話します。

さらに、組織のタイプに応じて異なる「頑張り方」が存在することを解説します。

また、「ちょっとだけ頑張る」という考え方を管理するフローマネジメントについても触れ、組織の成果を最大化する方法をご紹介します。

これらのポイントを参考にして、宇宙兄弟の組織運営の極意を身につけ、理想的なチームを築くための成功の一歩を踏み出しましょう。

 
 

 

本記事の範囲

第3章「自分らしいリーダーシップを発揮するコツ」のポイントをピックアップしてお話します。

リーダーのタイプで異なる組織の形

賢者風リーダーが率いる組織はヒエラルキー型、愚者風リーダーはネットワーク型の組織が適しています。

賢者風リーダーが発揮しやすい組織: ヒエラルキー

少数のトップによって物事が決められる、つまりトップダウンで意思決定がされる縦型の組織です。

皆が同じことを同じようにできることが特徴で、1を100に増やすことが得意です。

短期的な成功をもたらすことができます。

愚者風リーダーが発揮しやすい組織: ネットワーク型

複数の自立したチームが、それぞれのチーム内で決めた指針に沿って動く組織です。

皆が違うことを違うレベルでできることが特徴で、0から1を生み出すことが得意です。

長期的な成長をもたらすことができます。

組織運営のポイント

筆者の経験則ですが、ヒエラルキー型・ネットワーク型の運営には、それぞれ真逆と思えるものがポイントになります。

ヒエラルキー型は、トップダウンだからこそ愛情と信頼がポイントになります。

ネットワーク型は、自由だからこそ規律と秩序がポイントになります。

それぞれ欠けがちなものだからこそ、欠けすぎないようにすることが大事なのでしょうね。

リーダーは嫌われ役を買ってでないといけないのか?

 

周囲の感情を気にしすぎるとリーダーシップがぶれる

「リーダーたるもの嫌われ役を買ってでなければならない」とよく言われますが、本当にそうなのでしょうか?

筆者の考えは違うようです。

いろんな人間がいますから嫌われないことには限界があります。

それに、周囲の感情に振り回されてリーダーシップがぶれる危険もあります。

事実に目を向け、解釈は受け流せ

そうではなく「事実」と「解釈」を分けると、ストレスなくリーダーシップを発揮できます。

例えば「チームが回っていない」というのが事実で、「リーダーしっかりしてくれよ!」というのは解釈です。

解釈に固執して「私はちゃんとやっている!」と反論するのではなく、受け流しましょう。

それよりも事実に真摯に向き合うほうがうまくいきます。

組織のタイプで違う「頑張り方」

賢者風チームはメンバーの一部が頑張る

賢者風チームのリーダーは優秀なので、なにか問題が起こっても自分でなんとかしようとします。

賢者風チームは競争主義でもあるので、メンバーも同様に自分でなんとかしようとします。

この風潮は個人の成長につながる一方で、自分のキャパシティー内でしかやらない場合もあります。

それにリーダーがいくら優秀だと言っても、一人でできることには限界があります。

愚者風チームはメンバー全員が頑張る

一方で愚者風チームは、ピンチになればなるほど誰かの手を借りようとします。

メンバー一人ひとりの得意分野を活かして、チームのポテンシャルを引き上げることにも繋がるチームです。

もちろん「競争」によって個人としては成長できますが、チームとしては成長できないと、筆者は言います。

チームを成長させるのは、「競争」より「共創」なのです。

音を上げそうになる賢者風チームの「2倍」の頑張り

賢者風リーダーは、自分が優秀であるために周囲にも同じパフォーマンスを求めてきます。

その期待に応えるために、メンバーは普段の2倍は頑張らないといけないかもしれません。

「2倍の頑張り」がず~~~っと続くようだとさすがに音を上げてしまうでしょう。

心地よい愚者風チームの「ちょっとだけ頑張る」

一方で愚者風リーダーは「ちょっとだけ無理なことに挑戦していこうぜ」と言います。

その頑張りはせいぜい1.1倍。

ときには0.9倍~0.6倍に減ることがあっても、だいたい1.1倍に落ち着きます。

 

「ちょっとだけ」ならメンバーも頑張れますし、長期的に1.1倍を重ねて行くと大きな成果につながります。

数字あそびですが、1.1倍を30日続けると1.1の30乗で17倍の成果が得られるのです。

「ちょっとだけ」の頑張りで大きな成果が得られたら、やりがいも大きいでしょうね。

「ちょっとだけ頑張る」を管理するフローマネジメント

チクセントミハイ博士が提唱した「フローマネジメント」についてお話します。

125年間赤字を計上していたスゥエーデンの交通会社がこれの実践によって黒字に転向したそうです。

フローマネジメントとは

「挑戦」のレベルが能力より高すぎると不安が大きくなります。

「挑戦」のレベルが能力より低すぎると退屈になります。

1割増しの「ちょっとだけ頑張る」で、その人のパフォーマンスを引き出すのがフローマネジメントです。

フローマネジメントの仕方

面談で部下が不安なのか退屈なのかを確認します。

不安だったら「じゃぁ何をスキルアップすればいいと思う?」と問いかけます。

退屈だったら「少し挑戦的な目標にしてみよう。フローゾーンに入る(楽しくなる)までしばらく不安かもしれないけど、頑張ろう!」

 

フローマネジメントの注意点

なお、目標を上げてフローゾーンに入ったからと言ってすぐに目標を上げないよう注意しましょう。

楽しめるようになった矢先に不安に逆戻りすると、ずっと不安な状態になってしまいますからね。

目標設定を上げるのは、退屈になってから。

心がくじけそうになった時は「ちょうどいい!」

仕事がうまくいかなかったり自信をなくしそうになった時に、ポジティブな人は「ちょうどいい!じゃぁ○○をしよう」と言います。

 

仕事でミスをした → 「ちょうどいい。自分の仕事のやり方を見直してみよう」

上司から厳しい叱責を受けた → 「ちょうどいい。指示の意図をつかめるように、コミュニケーションを増やしてみよう」

 

まとめ

今回は、書籍「宇宙兄弟 『完璧なリーダー』は、もういらない。」の第3章「自分らしいリーダーシップを発揮するコツ」のポイントをピックアップしてお話しました。

ポイントは以下のとおりです。

  • 賢者風リーダーがリーダーシップを発揮しやすい組織はヒエラルキー型、愚者風リーダーはネットワーク型
  • リーダーは嫌われる/嫌われないのような感情の問題は受け流し、目の前の問題に真摯に取り組む方がいい
  • 賢者風チームはメンバーがそれぞれ一人で頑張る傾向があるが、一人でできることには限界がある
  • 賢者風リーダーは周囲に「2倍」の頑張りを求め続け、メンバーがついていけなくなる危険がある
  • 愚者風チームはメンバー全員が頑張る傾向がある
  • 愚者風リーダーはちょっとだけ頑張ろう」と言って「1.1倍」の頑張りをふりまき、長期的に大きな成果につなげる
  • メンバーの仕事の「挑戦」度合いを「能力」よりも高すぎず低すぎず調整するフローマネジメントが大きな成果をもたらす

次回は組織を運営する上でのリーダーのあり方にについてお話します。

書籍概要

 

タイトル

宇宙兄弟 「完璧なリーダー」は、もういらない。

発売日

2018/03/20

著者

長尾彰

概要

人気コミック『宇宙兄弟』から学ぶ次世代リーダー論

 

チームづくりの専門家でもある著者・長尾彰氏が、

TVアニメや実写映画にもなった人気マンガ『宇宙兄弟』に

登場する数々のエピソードやセリフを引用し、

自分の強みを活かしながらリーダーシップを発揮する方法や、

理想のチーム作りを指南する!

 

目次

第1章 どんな人でも必ずリーダーになれる

第2章 愚者風リーダーシップのススメ

第3章 自分らしいリーダーシップを発揮するコツ

第4章 チームの成長とリーダーシップ

第5章 魅力的なリーダーが備えているもの

おまけ

今週のお題「やったことがあるアルバイト」)

ここではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。

今週のお題は「やったことがあるアルバイト」です。

 

きちほーしはレンタルCDレンタルビデオのバイトもしたことがあります。

CDやビデオの貸し出しやレジ打ち、返却されたCD・ビデオを棚に戻す作業なんかをしていました。

営業時間が終わった後は最後にレジ締めの作業があって、レジに記録された売上とレジに実際に残っている現金が合っているか確認する作業があります。

 

レジの現金とカード支払履歴とクーポン券の合計が売上と一致するまで何度も計算しなおさなければいけません。

1日立ち仕事の後でようやく帰れると思ったときにコレは精神的にきつかったです。

 

そしてなぜかきちほーしがシフトの日に限って食い違いが多かったのです。

お金のやり取りを間違えないように十分注意していたつもりでしたが、他の日はそうでもないようなので、きちほーしは何度も落ち込んでいました。

優しい先輩もいましたが、多くの先輩は厳しく当たり、きちほーしは長続きせず辞めてしまいました。

これも一つの経験ですね~。