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【一般就労できるかな?】特例子会社インタビュー1 -書籍「発達障害と仕事」4-

このシリーズでは障害者の一般就労の現状をまとめたムック本「 発達障害と仕事」についてグッと要約してお話します。

知的障害を持つウチの子は将来どんな仕事につけるんだろう? どうすれば採用してもらえるんだろう?

気になる親御さんはぜひご参考ください。

今回は特例子会社インタビューの概要をいくつかお話します。


発達障害と仕事 発達障害者の自立・就労を支援する本 (親子で理解する特性シリーズ) [ 宮尾 益知 ]

アイスブレイク

今週のお題「マメ」)

アイスブレイクではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。

今週のお題は「マメ」です。

 

きちほーしはマメ大好き人間です。

ほぼ毎日納豆を食べていますし、

サラダにマメが入っているとテンション上がります。

 

アッサリしていて歯ごたえがいいんですよね。

トルコ料理なんかにもマメのペーストがあったりしますが、そういうのも好きですね。

はじめに

どーも!きちほーしです!

きちほーしの子どもキチノは知的障害があります。

なのできちほーしは気になります。

世の中には知的障害者向けにどんな仕事があるんだろう?

就労継続支援施設の仕事の内容進路の状況については以前調べました。

 

今度は障害者の一般就労(一般企業に就職すること)についてです。

参考にしたのは一般就労の実態についてまとめられたムック本「発達障害と仕事 発達障害者の自立・就労を支援する本 (親子で理解する特性シリーズ)」です。

2018年発行と少し古いですが参考になると思います。

 

今回はこのムック本の中から、特例子会社のインタビューを要約してお伝えします。

全8社のインタビュー記事の内、今回お伝えするのは以下の3社です。

  • 第一生命チャレンジド株式会社
  • シダックスオフィスパートナー株式会社
  • 東京ビジネスサポート株式会社

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本記事の範囲: p22~p33

この記事では本書籍のp22~p33の、各特例子会社3社のインタビュー記事について、要約してお話します。

 

第一生命チャレンジド株式会社

会社概要

業種 サービス業
事業内容 印刷、書類作成・発送、事務補助、清掃、喫茶・給茶など
業務は第一生命保険より委託されている
従業員数 236名(障害者170, 健常者66)
2017年8月現在
障害者の採用方法 不定期採用、ハローワーク、支援校、就労支援機関など
拠点 東京 3拠点
神奈川 1拠点
大阪 1拠点

障害者の内訳

雇用されている障害者の内訳は以下の通りです(2017年8月1日現在)。

業務の詳細

業務の詳細は以下の通りです。

  • 親会社(第一生命)のグラウンド(福利厚生施設)の清掃
  • 親会社社員の名刺作成
  • お客様への書類発送
  • 喫茶の運営
  • etc

採用について

定期採用はなく、事業の拡大に合わせて業務にあった人を採用する不定期採用のようです。

ハローワークで募集を行っていますが、大半は就労支援機関や支援校の推薦とのこと。

面接を行い、一定の実習を経て、適性を考慮した上で正式に採用するようです。

職位制度を導入

社員のモチベーションを上げるため、スキルアップに応じた職位制度を導入しています。

職位は、以下の8段階があります。

一般社員/トレーナー/サブリーダー/リーダー/主任/課長補佐/課長/部長以上

シダックスオフィスパートナー株式会社

概要

業種 事務
事業内容 名刺作成・印刷、廃棄書類のシュレッダー、書類作成、書類・DM発送、倉庫管理、人事・会計、情報システム、事務補助
これらはシダックスグループの各事業会社より委託される。
従業員数 85名(障害者56, 健常者29)
2017年10月現在
障害者の採用方法 ハローワーク、就労支援機関など
拠点 東京 3拠点
備考 平成28年障害者雇用職場改善好事例集で最優秀賞を受賞

障害者の内訳

雇用されている障害者の内訳は明記されていませんでしたが、下記のような記述がありました。

(PCが使える人を採用条件としているため)「精神障害者の雇用が中心」。

業務の詳細

業務の詳細は以下の通りです。

  • データ入力や作成
  • 伝票作成
  • 実績一覧表作成
  • ファイリング
  • 書類のPDF化
  • メニュー表・栄養分析表作成
  • メール室・シュレッダー・印刷など

業務体制

健常者のグループリーダーの下で障害者のスタッフが働く体制をとっています。

障害者がリーダーの補佐役としてリーダーに昇格することもあります。

このリーダーは、仕事のサポート、仕事の割り振り、仕事のマニュアル作成などを行います。

採用について

ハローワークや就労支援機関を通じて募集を行っていますが、インタビュー当時(2017年10月)は採用を行っていないとのことでした。

 

採用のポイントは、以下の通りです。

  • 自分の病気や体調などの自己管理の仕方を知っているか
  • 他の社員を理解し協力しあえるか
  • 家族・就労支援機関・医療機関のサポートがあるか

東京ビジネスサポート株式会社

概要

業種 サービス
事業内容 東京海上グループより委託された業務
従業員数 308名(障害者155, 健常者53)
2018年2月現在
障害者の採用方法 東京は定期採用、ほかは不定期採用
拠点 東京、名古屋、大阪、福岡。
拠点数は不明。

障害者の内訳

雇用されている障害者の内訳は以下の通りです(2018年2月現在)。

ちなみに、精神障害者のほとんどが発達障害者とのことです。

業務の詳細

業務は組織によって異なり、下記の表のようになっています。

組織 業務
商事部 通販サイトでの販促ノベルティ・カレンダーの制作・販売など
オフィスサービス部 通勤用定期券の申請受付、ドライブレコーダー解析、通販文具の販売など
業務支援部 PCデータの入力、文書の電子化、封入・発送、カフェ業務など
印刷文書部 パンフレット・チラシ・社内資料などの印刷、名刺の作成など
物流部 社内の書類の仕訳や館内デリバリー、レイアウト変更、什器管理、シュレッダ業務など

業務体制

あまり多くは書かれていませんでしたが、5名の障害者に対して、指導員が一人つくようです。

採用について

支援校や就労支援機関からの推薦で採用しているようです。

東京では特に都立永福学園に注目していて、毎年争奪戦になっているとのことです。

 

ちなみに、身体障害者は医療の発達によって年々減少傾向にあるようです。

 

(つづく)

書籍概要

タイトル

発達障害と仕事 発達障害者の自立・就労を支援する本 (親子で理解する特性シリーズ)

発売日

2018/4/26

著者

宮尾 益知

概要

発達障害者の自立・就労を支援するための情報を詰め込んだムック本。
障害者雇用の最前線で起きている問題は、発達障害者の雇用を受け入れる企業と、転職を繰り返す発達障害者の就労のマッチングとも言える。
本書はこれらの問題を解決するための情報を網羅している。
障害者雇用を促進したい企業のサポートをしている障害者雇用企業支援協会(SACEC)が示す障害者雇用の現実と未来。
一部上場企業が障害者雇用の受け皿として相次ぎ設立している特例子会社8社のレポートなど、発達障害の人たちがこれから就職するために必要な情報が網羅されている。

目次