瞑想は、心と体を落ち着かせ、ストレスを軽減するのに役立つ実践的なテクニックです。
瞑想は誰でも練習できますが、最初は少し難しいかもしれません。
しかし、練習すればするほど上手になります。
このシリーズでは、瞑想の仕方・考え方についてまとめた書籍、「一瞬で自己肯定を上げる瞑想法」を要約します。
今回は瞑想のトレーニングについてお話し、次回は瞑想の考え方をお話します。
はじめに
以前紹介した書籍「限りある時間の使い方」の中に、「年を取ったら瞑想で日常を深めてみよう」という箇所がありました。
そうして見つけてきたのが今回紹介する書籍「一瞬で自己肯定を上げる瞑想法」です。
瞑想というとお坊さんみたいに座禅組んでジーっとするというイメージがありますね。
でもこの本を読むとそれだけじゃなく考え方や心のありかたも大事だとわかります。
読んでみると「限りある時間の使い方」に書いてあったことと同じような考え方を、もっとシンプルにまとめてくれていました。
このシリーズでは、瞑想の仕方・考え方についてまとめた書籍、「一瞬で自己肯定を上げる瞑想法」を要約します。
今回は瞑想のトレーニングについてお話し、次回は瞑想の考え方をお話します。
書籍概要
タイトル
発売日
2018/02/02
著者
綿本 彰
概要
瞑想のテクニックと、瞑想を深める考え方・捉え方をまとめています。
瞑想の作法をただやるのではなく、瞑想のゴールが何なのかについてもわかりやすく解説されています。
目次
- 序章:瞑想で大らかに生きる
- 1章:瞑想のきほん
- 2章:自己肯定力を高める心のレッスン
- 3章:他者肯定力を深める心のレッスン
- 4章:ありのままを生きる
本書の意義
瞑想のテクニックと、瞑想を深める考え方・捉え方をまとめています。
瞑想の目的
瞑想の目的は、
過ぎたことに心を奪われ続けたり、まだ起こりもしないことをに神経をすり減らすのでもなく、
今この瞬間を肯定するための心を持つことです。
みなさんがよく見る瞑想のポーズは心の鍛錬のための一手法で、自己肯定・他者肯定の「考え方」も重要なポイントです。
瞑想によって、心がリフレッシュして、落ち着いて客観的に物事を捉えることで、様々な問題が解決しやすくなります。
瞑想をする意義
世界各国で導入
グーグル、インテル、米軍を始め、世界各国の企業で導入されています。
メリット
- 集中力の向上
- ストレスの切り離し・脳の深い休息
- 人生の質の向上・生産性の向上・幸福度の向上
- ドラッグ依存からも抜け出せる
瞑想状態とは
瞑想状態とは、集中と大らかさが同居する状態です。
集中とは、自分の思いどおりにことをなそうとすること。
大らかとは、全てを流れに委ねること。
この相反する2つのメンタルが同居する状態が瞑想状態です。
基本の作法
ここでは、集中と大らかさが同居する瞑想状態に持っていきやすくするための、瞑想の作法を解説します。
基本姿勢
瞑想の姿勢は、蓮華座、あぐら、イス、仰向け、立位など色々あります。
どれがいいというのはなく、各自がやりやすい姿勢を選びましょう。
ただ、仰向けは眠気に襲われやすく、立位は寝落ちの際に危険なので、ビギナーにはオススメしません。
蓮華座 | あぐら | イス |
下半身が安定し、背筋が伸びやすい。 膝を傷めやすく、足のしびれが瞑想の妨げになるりやすい。 |
気軽に座れる。 脚がしびれるようなら避けたい姿勢。 お尻にクッションを敷いて浅く座ると骨盤を起こしやすい。 |
浅く座るのがコツ。 気軽に座れる。 下半身の安定がイマイチ。 寝落ちの際に危険なことも。 |
背骨の伸びと肩の脱力がポイント
瞑想は「集中」と「大らかさ」を同居させることです。
背骨の伸びは「集中」との関係が深く、「大らかさ」は首・肩まわりの脱力と直結します。
骨盤と背骨は最小限の力で起こす
骨盤と背骨は最小限の力で起こすことを心がけます。
イスやクッションに浅く座るとやりやすいでしょう。
上半身を前後左右にゆらして「最小限」のポイントを見つける
上半身を前後左右にゆらして、骨盤と背骨が自立するポイントを探します。
手は肩の緊張を招かない場所に置く
手は肩の緊張を招かないようにすることがポイントです。
一般的には膝や太もも、あるいはお腹の前あたりに置きます。
手のひらの向きはお好みで
手のひらの向きは、上向きでも、下向きでも、自分の体に向けても良いです。
上向きだと気持ちがオープンに、下向きだと落ち着きが得られやすくなります。
手の形もお好みで
下腹の前で手を組んでも、親指と人差し指で輪を作っても、どちらでも良いです。
後者の場合は集中を深めやすくなります。
目の開き方
開眼・半眼・閉眼の3パターンがありますが、どれでも良いですし、瞑想中に変えてもよいです。
開眼
視野を広く保ち、目をリラックスさせます。
好きな人やものを見つめるように一点を見つめます。
半眼
まぶたを半分落とし、視線は斜め下45度に。
焦点はあわせず意識は視覚以外の感覚に向けます。
閉眼
目を軽く閉じ、意識を視覚以外の感覚に向けます。
呼吸の仕方
- ビギナーは呼吸の作法(腹式呼吸など)を気にせず自然な呼吸がオススメ
- 美しい自然や清らかな空気をイメージして呼吸をする
- 呼吸が気持ちよくなったらイメージをやめ、空気が肺をきれいにする様子やリズムを味わう
瞑想の心がけ
今この瞬間に意識を向ける
坐骨が床に押し付けられている感覚、呼吸が繰り返されている感覚などに意識を向けます。
集中の対象はなんでもよく、一点でも、下半身全体でも、その時々で対象が動いてもかまいません。
集中の対象をありのまま受けとめる
否定的な感覚があっても、嫌がらず、避けようとせず、ただ無防備に感じます。
空っぽを目指さない
瞑想が深まると、心は勝手に空っぽの状態になります。
だから空っぽになることを目指さず、一切の目標や義務感を捨て、順調にできているかどうかの監視もしないようにします。
瞑想の助走法
瞑想状態に直接なれる方法はありませんが、瞑想の途中まで連れていけるテクニックはあります。
ここではそんな迷走の助走テクニックを紹介します。
瞑想助走法1:五感で自然を感じる方法
できれば本物の自然の中で行うのがベストですが、動画やCDを利用してもかまいません。
- 聴覚: 鳥の鳴き声、波や清流の音、自然音のCDなど
- 視覚: 自然の景色、雲の流れ、キャンドルなど
- 触覚: そよ風、触れている感覚
瞑想助走法2:自身の体を感じる方法
体の感覚を一つ選び、一切を制御しようとせず、自分の中にある自然を観るような感覚で、ただ感じます。
感じる対象は、息の流れ、肺の動き、骨盤・肋骨の動き、坐骨と床の接点、体温などがあります。
体一つでできるので行いやすい反面、緊張や雑念が取れないこともあります。
その場合は瞑想助走法1から練習するのが良いでしょう。
瞑想助走法3:イメージを深める方法
美しい景色・空気・香り・尊敬する人などを細かくイメージし、それをただ味わいます。
ありのままを観るという瞑想の基本姿勢に反しますが、イメージの力を借りて心を落ち着けたり、大らかにすることができます。
そして心が落ち着いたり大らかになったらイメージをやめて、瞑想助走法2へ移行します。
瞑想助走法3は、いわば助走のための助走です。
瞑想助走法4:意識の実況中継
集中する意識を実況中継する仏教の瞑想テクニックです。
意識も一箇所に集中する必要はありません。
例えば下腹、下腹、下腹、…、物音、物音、…、雑念、雑念、…、下腹、下腹、のように、その瞬間の意識を言葉にします。
瞑想助走法5:動作を反復する
瞑想の際に毎回同じ所作を行い、その動作をただ見守ります。
例えば、息を吸うとき腕を左右に開き、吐くとき腕の力を抜く、といった具合です。
呼吸に体が動かされているような感覚でおこに、その動きを見守ります。
長時間の瞑想からの目覚め方
5分程度なら問題ありませんが、15分以上の瞑想は、瞑想からの目覚め方が重要になります。
ゆっくり刺激を与え、ゆっくり目覚めることが大切です。
No. | 項目 | 備考 |
---|---|---|
0 | (瞑想前)タイマーセット | タイマーをかける場合は、最小限のボリュームで |
1 | (瞑想を終えた直後)ゆったり深呼吸 | ゆったりと深呼吸を5回ほど |
2 | ゆっくりと手の指を動かす | 手の指を握ったり開いたり |
3 | ゆっくりと目を開く | |
4 | ゆっくりと体を動かす | 四肢を動かしますが、まだ起き上がりません。 脚がしびれたり筋肉がこわばっていればマッサージします。 |
5 | ゆっくりと日常へ戻る | ゆっくり起き上がり日常へ戻ります。 |
瞑想トレーニングの一連の流れ
瞑想トレーニングの一連の流れをまとめるとこんな感じです。
- タイマーをセットする(初心者は3分から。徐々に20分くらいに増やす)
- 姿勢と呼吸を整える
- 瞑想スタート
- 瞑想から目覚める
本書の著者である綿本さんの瞑想誘導の動画もあります。
瞑想トレーニング ワンポイントアドバイス
瞑想の良きタイミング
朝の起き抜けがベスト
朝の起き抜けがベスト。
時間がなければ通勤電車の中でも。
あらかじめ瞑想するタイミングを決めると良い
仕事の直前や風呂上がりなど。
あらかじめ瞑想するタイミングを決めると習慣化しやすくなります。
いつでもどこでもOK
なかなかタイミングが取れない時は、ちょっとした空き時間でもOKです。
瞑想をオススメしないタイミング
眠くなりやすいタイミング
食後、就寝前、飲酒時など。
眠くなるクセがつきます。
ネガティブ感情が強い時
怒り、悲しみなど、ネガティブ感情が強い時に瞑想すると、脳が休まるどころか疲れます。
まずは発散しましょう。
危険につながる状況の時
運転中はもちろん、歩行中や立位の時も。
ただし、ベテランは歩行中・立位でも無理なくできるようです。
瞑想が深まらない時は
気にしない
瞑想の深まりにこだわらないことが重要です。
少しでも脳が休まれば、それが成功です。
緊張・ストレスをほぐすポーズをしてみる
背面の緊張を取るポーズ
- うつ伏せになり、深呼吸しながら、両脚・上半身・腕を床スレスレに持ち上げ、身体を前後に伸ばす。
- もうダメと思ってからもう2呼吸キープし、脱力して1に戻る。
全面の緊張を取るポーズ
- 仰向けになり、手で頭を持ち上げ、お尻を持ち上げて脚を伸ばす。背中が床につく面積はなるべく小さくする。
- もうダメと思ってからもう2呼吸キープし、脱力して1に戻る。
緊張・ストレスを忘れるぐらい刺激を与える
例えば以下のような物が挙げられます。
- 筋トレ・ランニング・ハードなヨガなど
- スポーツ・ダンス
- 大きな声を出す。カラオケやスポーツ、お笑い番組など。
- 絶叫マシン
呼吸法を変えてみる
- ヴリッティ呼吸法
- 心の中で吸う息と吐く息のタイミングをカウントする。
- 吸う息:吐く息=1:1、できれば1:2にする。
- これを3~5分繰り返す。
- 腹式呼吸
- 吸う息でお腹を膨らませ、吐く息でへこませる。
- これを3~5分繰り返す。
おまけ
(今週のお題「おとなになったら」)
ここではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。
今週のお題は「おとなになったら」です。
きちほーしは末っ子。
それが関係しているのか、昔から先輩に甘えるのは得意でした。
逆に後輩は面倒見ると言うより、対等な友達という感覚でした。
それは社会人になった今も変わっていないように思います。
中学の時のT先輩、優しくて面倒見がとてもよかったです。
その印象は大人になった今もかわりません。
こういう人に憧れるけど、こんな人になれはしないんですよねぇ。