このシリーズでは、Web3とDAOについて解説した書籍「Web3とDAO 誰もが主役になれる「新しい経済」」についてグッと要約してお話します。
Web3やDAOに興味があるけれどよくわかっていないという人はぜひ一読ください^^。
今回はDAOの作り方・入り方についてです。
補足としてきちほーしが調査した内容も追加しています。
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アイスブレイク
(今週のお題「最近おもしろかった本」)
アイスブレイクではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。
今週のお題は、「最近おもしろかった本」です。
きちほーしが読んだのはごちゃまぜで社会は変えられる 地域づくりとビジネスの話 [ 濱野将行 ]です。
濱野さんが栃木県に作った高齢者や障害者のコミュニティに関するお話です。
コミュニティの紹介はもちろん、どうやってこのコミュニティを作っていったか、心がけていることはなにか、についてざっくばらんに語っています。
きちほーしもどんなコミュニティなのかちょっと覗いてみたいですね~。
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はじめに
どーも!きちほーしです!
きちほーしは最近DAOというものに興味があります。
まだ勉強中なのでなんとも言えませんが、DAOによって障害者支援に役立てられないかなと思っているのです。
そこできちほーしはWeb3とDAOについて解説した書籍「Web3とDAO 誰もが主役になれる「新しい経済」」を読んで勉強しました。
本シリーズではこの書籍についてギュッと要約してお話します。
今回はきちほーしが一番興味ある、DAOの作り方・入り方についてです。
補足としてきちほーしが調査した内容も追加しています。
DAOのカテゴリ
DAOの作り方・入り方についてお話する前に、まず世の中にどんなカテゴリのDAOがあるかお話します。
DAO Operationg System
DAOの運営を行うためのツールやソリューションを提供しているカテゴリーです。
AragonやDAOhausが有名で、数クリックでDAOで用いるスマートコントラクトをブロックチェーン上に展開できます。
Investment DAOs
DAOやNFTに投資するDAOです。
通常メンバーが資金を出し合う供託プールを作成し、ベンチャーキャピタルのように投資しています。
Flamingo DAO, The DAO, MetaCartel Ventures DAO, The LAOが有名です。
Grants DAOs
DAOに助成するDAOです。
助成を受けたDAOは原則返済不要です。
Web3分野の開発者はボランティアになるケースが多いため支援しているそうです。
Collector DAOs
NFTを購入・共同保有するためのDAOです。
既出のFlamingo DAOやPleasrDAOが有名です。
PleasrDAOはカボスちゃんという犬の写真のNFTを4.6億円相当で購入したことで有名です。
Protocol DAOs
プロトコル(*)の維持・運用・改良をするためのDAOです。
Aave DAOが有名で、DeFiレンディングサービスのプロトコルに関わっています。
(*)ブロックチェーン上の契約処理を実行するソフトウェア
Service DAOs
実はちゃんとした定義がないのですが、Protocol DAOよりも明確なサービス全般を提供しています。
例としてホールディングス企業のような活動をするDXDAOが挙げられます。
DXDAOの中で複数の3~4つの新規プロトコル(*)を立ち上げ、その運営等をホールディングスで決めているようです。
(*)きちほーし調査: DiFi関連のプロトコルが中心
Social DAOs
コミュニティベースのDAOです。
FWBが有名で、有名アーティストや著名ファッションブランドの取締役などハイグレードな人脈を共有しています。
コミュニティへの参加権である「ソーシャルトークン」とも呼ばれています。
Media DAOs
記事執筆・公開をコミュニティベースで行うDAOです。
ジャーナリストなどの特定の主体者がいない方が公開しやすい記事の執筆に最適だそうです。
記事が世界中のトークンホルダによって各国語に翻訳されあっという間に広がっていくようです。
Bankless DAO(*)が有名。
(*)きちほーし調査: 金融系のコンテンツが中心
DAOの入り方
さて、次はDAOの入り方についてです。
DAOへの参加は、審査なしと審査ありの2パターンがあります。
審査なしのパターン
審査なしのパターンでは、DAOのネイティブトークンを購入することで参加できます。
例えばProtocol DAOであるUniswapへの参加はUNIトークンを入手するだけです。
それだけでUniswapの投票に自動的に参加できます。
審査ありのパターン
審査ありのパターンもあります。
例えばSocial DAOのFWBには審査フォームがあり、指定のトークンを購入した上で既存メンバの審査に通らなければなりません。
ちなみに審査関連のツールとしてDAO hausというものがあります。
DAOの作り方
そしていよいよ、DAOの作り方です。
DAOを作成するツールはいくつかあるのですが、書籍ではAragonによる作り方が紹介されています。
DAOシステムの立ち上げは超カンタン
DAOを作ることは、以下の2つを立ち上げることと同義です。
- コミュニティ
- 投票などの意思決定システム
Aragonは投票システムをわずか数ステップで作ることができます。
コミュニティはDiscord(*)というチャットツールがよく使われているようです。
(*きちほーし補足)Discordは元々ゲーマーのコミュニティとして立ち上がったようで、覗いてみるとゲーム関連が大半を占めています。
DAOで大事なのはシステムでなく中身
DAOシステムの立ち上げが超カンタンなだけに、重要になるのはDAOの中身やミッションです。
DAOに入りたい人が求めているのは、なぜそのDAOに参加したいのか、そのDAOの目的に近づくために自分が何が貢献できるか、です。
(*きちほーし調査)DeFi大手”Compound”の投票ページを覗いてみた
DAOの投票システムについてイメージがつきにくかったので、書籍にも紹介されているDeFi大手“Compound”のサイトを覗いてみました。
ここでは、投票ページのイメージをつかむためにトップページから投票ページまでの行き方を説明します。
トップページ
まずはトップページの上部にある”Governance”をクリックします。
すると”Governance Overview”という投票ページ一覧が表示されます。
投票ページ一覧のページ
“Governance Overview”では過去の投票や現在受付中の投票が一覧で表示されます。
各投票のステータス(投票受付中・提案棄却・提案採択)はアイコンでわかるようになっています。
投票ページ
投票ページには誰が何票を賛成/反対に投じたかがリスト表示されています。
DAOは所有しているガバナンストークンの分だけ投票権があるので、一人で何万票も投票できますし、0.01票のような少数の投票もできます。
なお、Compoundの場合は投票ページの底部に提案内容のリンクがある場合が多いようです。
おわりに
この記事では、世の中にあるDAOのカテゴリ、DAOの入り方・作り方についてお話しました。
DAOのシステムは思った以上にカンタンに作れるようです。
ですが、上でも書いたようにDAOで大事なのはシステムでなく中身のようです。
おそらく企業の社長のようにDAOを創設する際にはかなり苦労があるんでしょうね。
次回はDAOの入り方・作り方について補足記事になります。