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知的障害ある子キチノのあってほしい姿を考えてみる2 - 知的障害キチノ療育日記



このシリーズでは、知的障害があるわが子キチノをより成長させるためにきちほーしが療育にトライする様子をお話します。

同じようにお子さんを療育したい親御さんのご参考になればと思います。

 

今回は前回の続きで、療育の目標を整理する第一歩として、わが子キチノにどうなってほしいか?

その理想像のうちの「能力編」についてお話します。

 

 

理想のキチノ像(能力編)

同じ年頃の子に興味を持つ

友達に興味を持ってほしい
現状:一人が好き

キチノは自閉症で、一人でいることが好き。

興味があるのはお世話してくれる大人ばかりで、同じ年頃の子供と一緒に何かをするのを嫌います。

 

余談ですがきちほーし自身も一人でいることが好きだったりします。

きちほーしも自閉症なんですかね?

背景:ずっと一人では生きていけない

容易に想像できることですが、いつまでもお友達が嫌いでは発達がますます遅れるし、将来的にも生きづらいと思います。

 

友達がいるのは発達する上でとても重要だと思います。

 

わが子がいつまでも幼児向けの番組を見ているのは「えー?そんな小さい子が見るようなの見てるの?」と言ってくれる子がいないからです。

わが子に向上心が欠けているのは一歩先に進んでいる子を見習う機会がないからです。

 

キチノもいずれは就労施設に入れば、同年代の人といっしょに過ごすはずです。

そんな時に人を嫌がっていてはキチノも生きづらくなるでしょう。

理想:まずは他人に合わせて行動できるようになってほしい

段階を踏んで他人と積極的に行動できるようになることが理想です。

その前段階としては他人に合わせて行動することが苦でなくなるようにすることが当面の目標になるでしょうか。

 

キチノは本当に自ら動くことはなく放置するといつまでも変わりません。

一方で親が半強制的にやらせてみるとそれが思いのほかスンナリと身につくことがよくあります。

 

なので、半強制的に他人と一緒にならざるを得ない状況に持っていける環境を作ってあげることがポイントになります。

例えば、キチノはダンスが好きなので、グループダンスをするサークルや教室に通うとかがいいかもしれません。

一人で出かけられるようになる

行きたいところに自分で行けるようになってほしい
現状:出かけ先の主導権を親が握ってしまっている

上の方でも書きましたが、週末のお出かけは車ばかりです。

そうなると行き先の主導権を親が握ってしまうのです。

 

キチノが「◯◯行きたい」と言っても、親は「そこ前も行ったじゃん」とか「ちょっと遠いよ」と言って拒否してしまいます。

これではキチノの自立心が育ちません。

親が運転するのも大変だし。

理想:行きたいところを主体的に決めれるように

電車・バスに乗って行きたいところへ行けるようになってほしいです。

最終的には一人で出かけて家に帰って来ることが望ましいですが、最初のうちはキチノの後ろをついていく形になるでしょう。

 

これを促すためには電車・バスで行くことにメリットを感じさせることです。

例えば自動車で出かける時は行き先を制限するけど、電車・バスなら制限しない、とかですね。

 

電車・バスに限らず、徒歩・自転車でもOK。

とにかくキチノが主体的に行きたいところへ行けるようになるのが理想です。

一人で買い物ができるようになる

自分でお買い物ができるようになってほしい!
現状1:お金を理解できていない

キチノにはお店で何度か支払いを経験させました。

レジの直前で現金を渡してお金を払わせて、商品を受け取らせるのです。

 

しかし現金を言われるがままに置き、お釣りも受け取らず、商品をつかんで逃亡してしまいます。

現金やお釣りが何なのかも理解していないようです。

 

また、農場ゲームの中での話ですが、キチノは農作物を売って稼いだお金を稼いだ分だけ大量に何かを買ってしまいます。

例えば同じ椅子を10個も20個も買ってしまいます。

お金が尽きれば何も買えないことを理解していないようです。

 

お金は物をもらう交換に渡すもの、お金がなくなればお買い物ができないことを理解してもらいたいのです。

現状2:キャッシュレスは教えている

現金でのお買い物はお金の種類を覚える必要があります。

ですがキャッシュレスはその必要がありません。

そしてクレジットカードは銀行にお金があるだけ使えてしまいますが、QR決済だとスマホにチャージした分しか使えません。

 

だからキチノにはPaypayを使った支払いについては教えています。

そしてPaypayの個人間送金を利用して、家の中のお買い物ごっこで実際に支払いの練習もさせています。

 

ですが実際のお店では使ったことがありません。

キチノがお買い物しやすいお店と言えばお菓子のまちおかなのですが、近所のまちおかにはPaypayが導入されていないのです。

キチノがお買い物しやすくてQR決済が使えるお店を探し続けているところです。

理想:お使いができるようになってほしい

理想はキチノにスマホを与えてPaypayでお買い物をさせることです。

そして定期的にお小遣いを与えて、持ち金の中で計画的にお買い物することを経験してほしいと思っています。

 

最初は親同伴でお買い物をしてもらいますが、そのうちお使いにいってもらうことを夢見ています。

お金が尽きれば買えなくなること、お金を貯めればより欲しいものが買えることなどを経験してほしいと思っています。

自分で調べられるようになる

検索は自己研鑽の第一歩
現状:音声検索とタイピングはできる

現状キチノは音声検索はできます。

キチノは2語文程度なら発言できるので、数年前に音声検索を教えました。

ただキチノが検索しているのはYoutubeの幼児向けビデオだったりします。

 

また、タイピングも教えています。

1年生の国語の教科書を書き写すくらいならできると思います。

背景:知的障害者でもノウハウが手に入れやすくなってきた

今やネットを検索すれば色んな知識やノウハウが簡単に手に入るようになりました。

健常児は親や教師からネットを活用するように教えられているでしょう。

 

その一方で、障害児の親や教師はネットどころかITすら教えることを最初からあきらめてる感じがあります。

きちほーしの近隣の支援校では未だにネットもタブレットも、活用しているのは教師で、子どもに活用する気配がありません。

 

今やネットで写真や動画も手に入るようになって、本が読めない知的障害者も知識やノウハウを手に入れやすい環境が整ってきました。

理想:ネットの情報を活用して成長につなげられるようになってほしい

キチノにはこれらの情報を活用して、自分の成長につなげられるようになってほしいです。

キチノは音声検索の仕方はすでにマスターしているので、次は問題に行き詰まったら音声検索をする、という流れをマスターできればと思います。

もちろんこれは上で書いた「自分で改善する」ができるようになってからになりますが。

 

ついでではありますがタイピングによる検索もできるようになるといいかもしれません。

音声検索ができるので、タイピング検索は優先度低いでしょうけどね。

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これらの体験版を始めてみましたが、まじでいいかも!

と思い始めています。

 

おわりに

このシリーズでは、知的障害のあるお子さんを療育したい親御さんに向けて、きちほーしがわが子の療育にトライする様子についてお話します。

今回は、療育計画を立てるための第一歩として、わが子キチノにどうなってほしいか、その理想像についてお話しました。

私がキチノに求める理想像はこんな感じです。

  • ヒマがあればダンスをするなど、運動が習慣づいてほしい
  • 偏食を治して、親と同じ食事ができるようになってほしい
  • 下手なことをヘタのままで終わらせない、自分で改善できるようになってほしい
  • お友達に興味を持ってほしい
  • 一人でお出かけできるようになってほしい
  • お買い物ができるようになってほしい
  • ノウハウや知識を自分でネット検索できるようになってほしい

今後はこれらの理想を実現させるための計画を一つ一つ検討していきたいと思います。

ではまた!

おまけ

今週のお題「大発見」)

ここではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。

今週のお題は「大発見」です。

 



きちほーしが最近発見したのは数年後のありたい姿を書き下すと本当にやるべきことが見えてくるぞ!、というものです。

こういうことは多くの自己啓発本とかで言われていることだとは思いますが「全然イメージできないな~」と放置している人が多いと思います。

 

私もその一人でしたが、最近無理矢理にでも書き下してみると本当にやりたいこと、目指すべき目標が具体的になってきました。

 

とりあえず2年毎のありたい姿を書いてみるといいですよ^^。