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筋肉を守れ!ダイエットの危険性と正しい方法 - 書籍「寝たきり老人になりたくないなら ダイエットはおやめなさい 」ポイントピックアップ1

食事制限だけのダイエットは脂肪だけでなく筋肉も減らしてしまう可能性があります。そして、それが寝たきり生活を早めることを、書籍「寝たきり老人になりたくないならダイエットはおやめなさい」によって知りました。

 

本シリーズでは、ダイエットのリスクを指摘したこの書籍から要点をピックアップしてお話します。

今回は、食事制限による筋肉減少がもたらす悪影響についてお話します。

 

この記事を通じて、正しいダイエットの方法についての理解を深め、健康的な体調管理のための手段を身につけていただけることを願っています。

 

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書籍概要

 

タイトル

寝たきり老人になりたくないならダイエットはおやめなさい

発売日

2015/07/30

著者

久野譜也

筑波大学大学院 人間総合科学研究科 教授。

スポーツ医学の分野において、サルコペニア肥満、中高年の筋力トレーニング、健康政策などを研究

概要

13万部のベストセラー『寝たきり老人になりたくないなら大腰筋を鍛えなさい』待望のシリーズ第2弾!!

 

老後の健康トラブルの原因は「食事制限」だった!

その間違った食事の取り方が、寿命を縮めている!!

寝たきりにならない5つの運動と新メソッド「筋肉量レコーディングダイエット」で、

適切な体重を保ちながら、元気に動ける体をつくる!

 

目次

第1章 「ダイエット好き」を待ち受ける悲惨な末路

第2章 ダイエット経験者が寝たきりにならないために必ずすべきこと

第3章 筋肉をつけながら自然にやせる3つの習慣

第4章 「筋肉量レコーディング」で一生涯スリムで健康をキープ

第5章 筋肉の力を引き出せばすべてがうまく回り始める!

 

本記事の範囲

第1章「『ダイエット好き』を待ち受ける悲惨な末路」と第2章「ダイエット経験者が寝たきりにならないために必ずすべきこと」のポイントをピックアップしてお話します。

食事制限だけのダイエットは「寝たきり」を早める

食事を減らすだけのダイエットは、脂肪だけでなく筋肉も落としてしまいます。

これによって基礎代謝が落ちて、ダイエットにブレーキをかけてしまう。

この話は皆さんもよく聞くことだとは思います。

 

ですが問題はそれだけではありません。

「食事制限だけのダイエットを3ヶ月続けることで、寝たきり生活が5年早まる。」と言ったらどうでしょうか。

以降この記事では、筋肉を減らすことでダイエットだけにとどまらない悪影響と、正しいダイエットの仕方についてお話します。

筋肉を減らすことの悪影響

食事制限だけのダイエットによって筋肉を減らすことで、基礎代謝だけにとどまらない悪影響についてお話します。

美容に悪影響

筋肉が減って代謝が落ちて太りやすくなります。

それだけでなく、筋肉が減るとお肌の中身がスカスカになります。

お肌の中身がスカスカになると、空気が漏れた風船の様にお肌がたるんでいきます。

 

つまり、筋肉が落ちることで、肌のハリが落ち全体的にたるみ、衰えが早くなり周りより老けて見られるようになるのです。

健康に悪影響

筋肉が落ちることで、疲れもたまりやすくなって、生活でも活力が落ちていきます。

生活習慣病にもなりやすく、腰痛・膝痛・冷え性にも悩まされやすくなります。

日常生活に悪影響 そして寝たきりに

運動機能も衰え、転んだりつまづいたり、歩くスピードや安定度が落ちやすくなっていきます。

そして末期になると、歩くこともできず寝たきりになってしまいます。

筋肉にまつわる残酷な真実

 

筋肉は年齢とともに減っていく

筋肉は、運動らしい運動を何もしなければ、20代をピークに1年1%,10年10%のペースで減っていきます。

これはつまり、70代になると20代の頃に比べて半減することを意味します。

骨も年齢とともに減っていく

骨密度も20歳ごろをピークに右肩下がりで減っていきます。

これは減ることはあっても増えることはありません。

筋肉量は鍛えれば年を取ってからでも増やすことはできますが、骨密度はそれができないのです。

女性は特に寝たきりになりやすい

女性は男性に比べて特に寝たきりになりやすいです。

その理由は4つあります。

 

  1. 寿命が長いから寝たきりの期間も長くなる
  2. 元々男性よりも筋肉量が少ない
  3. 骨密度が低い人も少なくない
  4. 無謀なダイエットをしがち

運動嫌い・ダイエット好き女性の未来はこうなる

20代の頃にろくに運動もせず、食事制限ダイエットをチャレンジしては失敗を繰り返す、なんてことはよく聞く話です。

ここでは、そんな女性が筋トレも何もしないまま年令を重ねていくとどうなっていくか、お話します。

年齢

状態

20代

食事制限のみダイエットにチャレンジしては失敗の繰り返し。運動せず。

30代

前より疲れやすくなり、仕事の疲れも抜けにくくなる。

再度食事制限を試みても、以前より体重減の効果が弱くなる。

40代

肌のハリが弱くたるみやすくなり、あご・腕・お腹に脂肪がつきやすくなる。

30代よりもさらに疲れやすくなり、冷え・肩こり・だるさなども出てくる。

50代

肌のシワ、腰痛、膝痛が出始める。

歩行速度も減り、つまずき、転倒も増加。

糖尿病、高血圧、脳卒中心筋梗塞などの危険性が高まる。

60代

定年で労働もしなくなっていっそう筋力低下が進む。

糖尿・腰痛・膝痛が出始め、骨粗鬆症も指摘されるようになる。

体のあちこち痛くなり、ちょっと出歩くだけで疲れるように。

70代

足を十分に上げることができず「すり足(※)」のような歩き方になる。

(※)すり足は転倒→骨折→寝たきりの可能性が高まる。

玄関先で転んで以来、寝て過ごすことが多くなる。

50代・60代の粗食ダイエットは命取り!

「粗食が良い」のようなデマが現代型栄養失調を引き起こす

ろくに運動もしない人が「年を取ったら粗食が良い」「肉は控えたほうが良い」といったデマを信じてはいけません。

 

  • 一汁一菜ダイエット
  • 粗食ダイエット
  • 肉断ちダイエット

 

これらを始めるとタンパク質が不足して筋肉が落ちてしまい、かなり危険な状態になります。

寿命と関係が深いアルブミンとは

アルブミンとは(*きちほーし調べ)

アルブミンとは、血液中に存在するタンパク質の一種で、体内の水分を調節したり、薬物やホルモンを運んだりします。

アルブミンの値が低下すると、浮腫や貧血などの症状が出ることがあります。

アルブミンの値を維持するためには、バランスの良い食事を心がけ、十分な睡眠をとることが大切です。

寿命との関係

長生きする人はアルブミンの値が高い、要介護の人にはアルブミンの低下が見られる、といった多くの研究報告があります。

正しいダイエットとは

以上のように、食事制限のみのダイエットは筋肉を減らし、寝たきり生活を早めます。

一方で食事制限をしないとメタボリック症候群の危険性もあります。

どのようにすればいいのでしょうか?

筋肉が第一、食事制限は二の次

筆者は食事制限のすべてが悪いと言っているわけではありません。

あくまでも「筋肉を減らしてしまうほどの」食事制限に問題があると言っています。

ダイエットは「筋肉が第一、食事制限は二の次」という優先順位で考えましょう。

 

医療機関によっては「筋肉量をキープする」という観点が抜けたまま食事制限を指導するところもあるので、注意しましょう。

「貯筋」をしよう!

どんなムキムキな人でも年齢とともに筋肉が減っていき、いずれは寝たきりになります。

ただ、寝たきりが何歳で訪れるかは、ベースとなる筋肉量によるのです。

逆に言うと、むちゃなダイエットで筋肉を減らすことは、寝たきりの時期を早めることにつながるのです。

 

皆さんは老後に備えてお金の浪費を抑え、貯金をされていると思います。

筋肉も同様に、幸せで健康的な老後に備えて筋肉の浪費を抑え、「貯筋」していきましょう。

正しいダイエットのポイントとは

以下3つをバランスよく行うことが、正しいダイエットのポイントです。

  • 筋トレ
  • 有酸素運動(ウォーキングおすすめ!)
  • 適切な食事制限

筋トレをしよう!

筋トレで筋肉増量・骨密度減少抑制

筋肉量も骨密度も年齢とともに減っていきます。

筋肉量は筋トレによって増やすことができます。

骨密度は残念ながら増やすことはできませんが、減少を抑制することができます。

内臓の調子がよくなります(*きちほーし調べ)

筋肉量が減少すると、内臓を定位置に支えきれず、内臓が下垂するなど位置がずれることで内臓の働きが低下します。

また、内臓に必要な血流量の減少につながり、内臓の機能が低下することもあります。

太りにくくなります

基礎代謝が上がってエネルギーを消費しやすくなり、太りにくい体になります。

これは生活習慣病を予防する意味でも重要です。

肌の調子も良くなります

上でも書いたように、筋肉が減ると、お肌の中身がスカスカになって、老けて見られます。

逆に筋肉が増えるとお肌の中身が詰まり、空気いっぱいの風船の様に肌にハリが出るのです。

 

まとめ

 



今回は、書籍「寝たきり老人になりたくないならダイエットはおやめなさい」の中から、第1章「『ダイエット好き』を待ち受ける悲惨な末路」と第2章「ダイエット経験者が寝たきりにならないために必ずすべきこと」のポイントをピックアップしてお話しました。

ポイントは以下のとおりです。

  • 運動なしの食事制限だけのダイエットは筋肉を減らす。これが様々な悪影響をもたらす。
  • 筋肉低減の悪影響は、美容、健康、日常生活におよび、最終的に寝たきり生活を早めてしまう。
  • 筋肉も骨も年齢とともに減っていく。
  • 筋肉は筋トレで増やせるが骨は増やせない。
  • 女性は筋肉も骨も少ない上ダイエットもよくするので、特に寝たきりになりやすい。
  • 「粗食」は現代型栄養失調。
  • 「粗食」は50代・60代には命取り。
  • 血液中の「アルブミン」が濃いと健康的で、うすいと寝たきりになりやすい。
  • 正しいダイエットとは、筋トレ、有酸素運動、適度な食事制限をバランスよく行うこと。

次回は習慣化しやすい筋トレの仕方についお話します。

 

おまけ

今週のお題「自由研究」)

ここではきちほーしのことをよく知ってもらうため、はてなブログの「今週のお題」をヒントに、本題と少し外れたお話をします。

今週のお題は「自由研究」です。

 

いやホンマに。

ろくなテーマで自由研究してなかったんですよ。

 

というわけで代わりにクラスメートがやった自由研究についてお話しようかと思いましたが…、やっぱりろくなものがなかった気がします。

みんなウケを狙いつつだだすべりしたアホみたいなテーマか、朝顔の観察のようなオリジナリティのかけらもないテーマばかりでした。

うーん、こうやって振り返ると、あまりいいクラスに巡り会えなかったのかもしれませんね^^;。