一日二食＆月イチの断食で健康に！ケトン体と穀菜食が健康のカギ - 書籍「脳がよみがえる断食力」ポイントピックアップ2

一日二食・菜食主義＆月イチ断食は、杏林予防医学研究所所長の山田豊文医師が提唱する新しい健康法です。山田医師は、この健康法を実践することで、多くの人が病気を予防し、健康的な体と心を取り戻すことができると述べています。

このシリーズでは、山田医師の書籍「脳がよみがえる断食力」のポイントをピックアップし、一日二食・菜食主義＆月イチ断食のメリットについて詳しく解説していきます。

今回は健康のカギとなるケトン体と穀菜食についてです。

健康に関心のある方や最新の食事トレンドに興味がある方にとって、この情報は必見です。

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はじめに
断食成功のカギ「ケトン体」
- ケトン体は身体の予備燃料
- 断食開始からケトン体生産までのプロセス
ケトン体のメリット
ケトン体を効率よく生成する「ミネラルファスティング」
穀菜食を摂ろう！
書籍概要
- タイトル
- 発売日
- 著者
- 概要
- 目次
- おまけ

脳がよみがえる断食力カテゴリーの記事一覧 - きちほーし知的障害者支援できるかな？

はじめに

このシリーズでは、数多くのアスリートの食事指導をされてきた、山田豊文医師の書籍「脳がよみがえる断食力」のポイントをピックアップしていきます。

この書籍では医学的な見地から客観的に少食の効果について語られています。

前回はなぜ断食を推奨するのかについてお話しました。

今回は健康のカギとなるケトン体と穀菜食についてお話します。

次回はどのように断食をするのか？何を食べて何を食べるべきでないのか？についてお話します。

断食成功のカギ「ケトン体」

ケトン体は身体の予備燃料

ケトン体は、脳力アップのポイントとして山田豊文医師が重視しているものです。

ケトン体は空腹時に体内の脂肪が分解されてできるもので、ブドウ糖の代替エネルギーとして使われる身体の予備燃料です。

正確には脂肪が分解されてまずグリセロールと脂肪酸になり、後者の脂肪酸がさらに分解されてケトン体になります。

断食開始からケトン体生産までのプロセス

ケトン体以外の身体の燃料としては、ブドウ糖を元に肝臓に蓄えられたグリコーゲンがあります。

グリコーゲンは断食後24時間程度でエネルギー源として利用されます。

その後筋肉を分解してアミノ酸（タンパク質）に作り替え、アミノ酸は肝臓でブドウ糖に変換され最低限の血糖値が維持されます。

その後すぐにエネルギー源は脂肪を元にしたケトン体へと切り替わります。

ケトン体の生産量が最も多くなるのは断食後４日～１週間後と言われています。

ケトン体のメリット

ケトン体は脂肪を分解することで生成されるので、脂肪が減ることは大きなメリットです。

でも山田医師が注目するのはもちろんそれだけが理由ではありません。

断食の空腹をやわらげる

ケトン体が増えると満腹中枢が刺激され、空腹感がなくなります。

断食は２日目までは空腹感が辛く、３～４日目くらいから空腹感が消える、とよく言われます。

脳がリラックスし「てんかん」の発作も抑制される

脳は安静時やリラックスした時にα波という脳波を出します。

断食でケトン体が増えるとα波の割合が増える、ということが東北大の研究でわかりました。

そして脳の過剰な興奮によって生じる「てんかん」の発作を抑制する手法としても注目されています。

集中力や思考力・記憶力・創造力をアップさせる

ケトン体はβエンドルフィンという快楽物質の量を増やすこともわかりました。

βエンドルフィンは集中力や思考力・記憶力・創造力などの脳力をアップさせる働きもあります。

細胞の酸化ストレスからも守る

米グラッドストーン研究所では、血液中の低濃度のケトン体が、酸化ストレスから細胞を保護することを発見しました。

ケトン体を効率よく生成する「ミネラルファスティング」

ケトン体の生成・消費に必要な栄養素

断食の効果を向上させるには、効率よくケトン体を生成し、効率よくケトン体をエネルギーに変える必要があります。

ケトン体を生成するプロセスをβ酸化といい、ケトン体からエネルギーを生成するプロセスをTCAサイクルといいます。

そしてβ酸化、TCAサイクルの際には、以下のような栄養素が必要になります。

β酸化（ケトン体を生成）

マグネシウム、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン

TCAサイクル（ケトン体をエネルギーに変える）

マグネシウム、鉄、ビタミンB1・B2・B6、ナイアシン、パントテン酸、αリボ酸など

ケトン体に必要な栄養素を摂りながら行う「ミネラルファスティング」

上記に挙げたケトン体に必要な栄養素を摂りながら行うのが、山田医師が提唱する「ミネラルファスティング」です。

６日間のミネラルファスティングを実践したひとは以下のような感想を述べています。

まったく空腹感に悩まされなかった
体重3.5kg, 体脂肪4.5%減少した一方で、筋肉量は0.5kg減にとどまった。
集中力が増し、頭の回転が早くなり、睡眠時間が短くても眠くならなくなった。

水だけ断食はおすすめできない

水だけを飲む「水だけ断食」は、体脂肪の分解があまりにも急激に起こり、脂肪に蓄積された有害物質が一気に放出されてしまいます。

場合によっては身体の解毒処理のキャパシティを超えるため、有害物質が体内を巡り体調が悪化してしまいます。

また上で挙げたケトン体の生成・消費に必要なミネラルやビタミンがないため、効率よくケトン体を活用できません。

断食するなら「山田式ミネラルファスティング」！

そこで山田医師が提案したのが、断食専用のドリンクを使ったミネラルファスティングです。

その主な目的は、体内に蓄積された有害物質を解毒し、ケトン体を有効活用すること。

それをサポートするのに３つの重要な栄養素があります。

マグネシウム

ケトン体の生成・消費に必要
解毒の促進
体内酵素の活性化

MSM（メチルスルフォニルメタン）

解毒の強力な味方
組織の修復
血糖値の安定・空腹感を和らげる

L-カルニチン

脂質燃焼の促進
毒素排出の促進

これらに加え、さらに抗酸化栄養素のビタミンA,C,E、亜鉛・セレン、ファイトケミカルがあるとより健康的です。

さらにさらに、接種が難しい食物酵素をとれると鬼に金棒なのです！

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穀菜食を摂ろう！

断食力をさらに押し上げる穀菜食

穀物や野菜などの植物性食品を中心とする「穀菜食」は、動物性食品より汚染度が低く、ミネラル・ビタミン・食物繊維が豊富です。

ミネラルファスティングを行う前から穀菜食を実践することで、断食力はさらに向上します。

逆に絶対に避けてほしいのが、添加物を含む食品や、乳製品、肉類、マーガリンなどです。

穀菜食のメリット

穀菜食のメリットは以下のとおりです。

エネルギーが増加する

血糖値の上昇がゆるやかになり、エネルギー供給が安定的になります。糖尿病のリスクも低減します。

睡眠の質が向上する

穀菜食を続けると血糖値が安定し、睡眠の質が向上します。

思考力が向上する

神経伝達物質の材料となる栄養素が豊富に含まれています。

うつが改善する

神経伝達物質「セロトニン」の不足等でおこるうつも改善されます。

食物酵素が豊富

食物酵素を接種できるので、老化や病気の予防につながります。

食物繊維が豊富

消化・排泄能力を向上させて腸内環境が良くなり、心と体の健康状態が高まります。

味付けを濃くしなくてもおいしい

素材本来の風味や食感が生かされている穀菜食は、味付けを濃くしなくてもおいしいです。

動物性食品より汚染度が低い

植物性食品なので有害物質を少なめに抑えられます。

穀菜食の具体例

では穀菜食とは具体的にどんなものを食べると良いでしょうか？

具体例を以下に記します。

玄米：　食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富。
味噌汁：　発酵食品。野菜、きのこ類、海藻類など具だくさんが良い。
野菜：　緑黄色野菜、淡色野菜の両方を旬のものから選ぶ。
豆類：　納豆、豆腐、みその他、乾燥豆も。
いも類：　里いも、さつまいもなど。カリウム、食物繊維が豊富。
きのこ類：　しいたけ、しめじなど。食物繊維が豊富。
ナッツ：　ごま、アーモンドなど。マグネシウムや亜鉛を含む。
果物：　旬のものを選ぶ。ビタミンC、ファイトケミカルが豊富。
小魚類：　青背魚にはDHA・EPAが豊富。
海藻類：　マグネシウムのミネラルバランスが良い。

（つづく）

書籍概要

【図解】脳がよみがえる断食力 [ 山田豊文 ]

価格:1,430円
(2023/5/29 13:14時点)

タイトル

【図解】脳がよみがえる断食力

発売日

2016/04/29

著者

山田豊文

杏林予防医学研究所所長。米国公益法人ライフサイエンスアカデミー理事長。

概要

杏林予防医学研究所所長であり、多くのアスリートの食事を指導された山田豊文さんが提唱する、一日二食＆月イチの断食についてのお話です。

第１章　「断食力」で頭が冴える！健康になる！（食べることは体にとって大仕事；消化作業を減らせば酵素の節約になる　ほか）
第２章　断食成功のカギを握る「ケトン体」（話題の体内物質「ケトン体」とは；「ケトン体」は体の予備燃料　ほか）
第３章　“山田式”ファスティングで脳がよみがえる！（「水だけ断食」がおすすめできない理由；栄養素を味方につけるミネラルファスティング　ほか）
第４章　「断食力」を高める食べ方、生き方（新発想！健康は「細胞レベル」で考えよう；「１日２食」のすすめ　ほか）